公式戦デビューとなる7月の愛知県選手権尾張予選では、宿敵津島東高校の左エースを止められず、準々決勝で敗退する悔しさを経験しました。そして、県大会をかけた5位決定戦1回戦でも古知野高校に苦戦を強いられ、後半残り5分までどちらが勝つか分からない試合を何とかものにし、大切な「県大会出場」の切符を手に入れることができました。
結成以来、勝ち星のない県大会。「今度こそは」の思いで、試合に臨むものの、準優勝校蒲郡東高校の力強い個人技にまたまた苦杯をなめました。この悔しい思いを晴らすべく炎天下の練習に耐え、8月の終わりの尾張大会では、ベスト4進出を果たすことができ、宿敵起工業との挑戦権も獲得しました。天候の都合で3位決定戦はなかったものの「耐える」ことの価値を知った滝は、その後の新人戦に向けて、他地区、県外の高校を回り、いよいよ11月から新人戦に突入しました。 新人戦は、2回戦からの出場で、危なげなく準々決勝まで勝ち上がり、県大会出場権を獲得しました。そして、迎えた起工業戦。緊張で顔がこわばりながらのスローオフ。キャプテンのポストシュートで先制すると、右45の矢のようなロングシュートが炸裂、相手ディフェンスシステムを完全に翻弄し、前半で11-5と大量リードで折り返しました。後半も攻撃の手を緩めず、速攻、ポストで加点し、18-10で結成以来の初勝利。ベンチは優勝したかのような喜びに包まれ、勢いをもって翌日の決勝にすすみました。 決勝は、夏の大会で苦杯をなめた津島東高校。秋の練習試合では、互角の戦いを演じていただけに自信をもって試合に臨みました。決勝の舞台は初めての滝。いっぽう、経験豊富な相手のエースのロングで幕を開け、その後、とってとられてのがっぷり四つの戦いに前半を10-10で折り返し。手に汗握る好ゲームとなりました。後半は、滝キャプテンのミドルで先制すると、後半10分過ぎに速攻が決まり、勢いは滝ペースに3点差4点差と点差を広げ、そのまま、初の栄冠を手に入れました。ベンチは一体となり、最高の形で大会を終えることができました。
尾張の看板を背負いこれまで以上に結果が求めらる県大会は年が明けた1月17日から始まりました。優勝で勝ち得た1回戦シードで、2回戦からの登場となりましたが、対戦相手は、昨年と同じ顔合わせの旭丘高校が勝ちあがってきました。両チームともディフェンスの我慢比べの展開で前半を終わって3−6のロースコアで折り返し、後半でだしでワンマン速攻が決まり2点差に詰め寄り、互い点が取れず2点差の攻防が続くも、後半10分過ぎに相手のポストを使ったフォーメーションにディフェンスが対応できず、結局7−13で苦杯をなめました。なかなか1勝が遠いと痛感させられる結果となってしまいました。
2月には尾張の高校を中心とするウインターカップが開催されました。第1シードの滝は、予選リーグを全勝で通過し、決勝トーナメントに駒を進めました。しかし、ここでアクシデントが。折からのインフルエンザがチーム内にも蔓延し、左のエースが大会に出場できない状況に追い込まれました。しかし、1年生がその穴を埋めるべく奮起し、準決勝の起工業戦、決勝の木曽川高校戦とも1点差の激戦を制し、感動のなかで2個目の優勝カップを手に入れることができました。チーム底上げと接戦を制した精神力が大きな財産となる大会となりました。
新人戦の県大会、ウインターカップを通じ、精神的にも成長することができました。そして4月に迎えたインターハイ予選。初めてのディフェンディングチャンピオンとして、大会に臨むことになりましたが、気持ちはチャレンジャーで戦っていきました。決勝まで一戦一戦大切に戦い、すべて10点差以上のセイフティリードリードを保ちながらの優勝でした。新人戦の優勝とは違う、重みのある優勝でした。この戦いで得た自信と尾張の看板を背負い、5月23日からはじまる県大会に臨みました。
大会前の練習試合で主将が捻挫。それを下級生を含め全選手が支え、大会に入っていきました。前半立ち上がり、相手ディフェンスにつかまり1−5とリード許し、苦しい展開になり前半を終えて6−9と3点差での折り返し。後半、相手の退場などもあり、一時2点差の攻防になるも要所でのシュートがバーに嫌われる不運な場面もあって、なかなか追いつけず、結局無念のタイムアップ。またしても、県大会初勝利はなりませんでした。その思いを新チームが引き継ぎます。