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顧問の練習日記です。

2007/2/10 (Sat) 大会前日
　明日から一宮・尾西地区ハンドボール競技会（通称：ウインターカップ）が始まる。１５分−２分−１５分の変則時間で行われるが、毎年、総体を占う前哨戦となり、各チームも真剣勝負だ。今年から新たな参加校も増え、プレインターハイ予選の意味合いが強くなった。３年連続で優勝している大会でもあり、失った尾張のカップを死守したい大会でもある。
　１１月の悔しい敗戦以降、必死になって練習に励んできた。県大会では、まずまずの手ごたえをつかんだ。何よりチャレンジャーで望める心のゆとりもある。最高の結果を残したい。
　女子同好会もいよいよ初陣である。２年生創部メンバーも足掛け２年で自分で勝ち取った出場するチャンスである。念願の１勝目指して、悔いのない試合をしたい。
　それぞれの思いを胸に明日は全力で戦おう。
2007/2/9 (Fri) 自分への信頼感
　中学入試に向けた準備のため、今日は50分×５コマの変則授業。準備などもあったが、3時過ぎにはグランドに到着。ぬかるんだグランドの修復もお手の物で選手たちは先に練習を始めていた。
　練習中、レギュラーメンバーから中3のメンバーにいたるまでプレーをとめて、今のプレーの意図は？と聞くことがある。明確に答えるがイージーミス（パスミス・キャッチミス）で失敗してしまう選手、反対に目的（ゴール）には到達しているものの「たまたまです」と答える選手、様々だ。結果だけを追求すれば後者のの方が良いかもしれないが、実際に良い選手になるには前者のようなクリアな意識が必要だ。もちろん、イージーミスを許すわけではない。７０〜８０回ほどあるといわれる攻撃チャンスの中で、明確な意識を持っていないと、「手詰まり」になってしまうためだ。
　柔道の金メダリスト野村忠宏選手は、少年時代、体が小さかったため女子に負けたことがあるそうだ。中学でも高校でも芽は出なかったそうだが、ずっと「自分の技は切れる、この技でトップをとれる」と確信をもっていたそうだ。「技」とは、「型（フォーム）」といってもいい。つまり、素質とは関係なく、丹念に磨き上げれば誰でもが一流になれる。向上心さえあればよいのである。自分を信じるとは、そういうことではないだろうか。
2007/2/8 (Thu) 好きになる、うまくなるのはじまり
　久しぶりの通常５限授業。木曜定例会議の日であったが、思いのほか早く終わり30分のみ練習を見に行った。練習後の部員との談笑は下校時間を気にしつつも本音が垣間見えて楽しい。「土曜日中3の練習するぞ」のよびかけに「その日は日本リーグを見に行きたかったのに」の中3部員の声。現代社会を教えている高2の生徒は「そのまんま東（東国原宮崎県知事）さんは、むかし、ハンドボールの国体選手だったんですね！」とうれしいそうに語る。
ハンドボールが好きになる、ことはハンドボールがうまくなることのスタートだ。１つのことを集中して出来る力は、勉強でも仕事でもなんにでもできる人間になる。とことんのめりこんでみよう。逆説的だが、狭い世界を追求することで視野が広がるのだ。
2007/2/7 (Wed) 全員で「滝高ハンドボール部」
　入試採点日のため、生徒は家庭学習日。入試の採点のあと、（暖冬が心配されるが）季節外れの暖かさの中で時間を限定した練習を行った。
　昨日の休養日、今日の暖かさの影響か、体の切れはよく短い時間でもよい練習ができたように思う。とくに最近目を見張るのは、これまで試合に出ていない選手の成長だ。
　５０名もいれば、当然試合に出れない選手も出てくる。監督としてはもちろん全員を試合に出してやりたい。そういうわけにもいかないのが現実だが、オールコートの「走る」練習の中でも必死に練習に取り組み、成果を挙げているように思う。勝利を目指すことを目的としている。一人一人の選手にとっては、誤解を恐れずにいえば、試合に出る出ないは別次元の世界だと思う。もちろん、最後の最後までレギュラーに食い込むという気概は忘れないでほしい。その頑張りに、こちらも応えていきたい。引退するまでたとえ、チームに何人いようとも最後の最後まで、全員に口うるさく指導をしていくつもりだ。全員で「滝高ハンド部」は１つである。今日はそんなことも考えさせられた１日であった。明日も元気に頑張ろう。
　
2007/2/6 (Tue) 何ができるか、ではなく、何をするのか。
　滝高入試が無事、行われた。900名弱の受験生が真剣に問題にとりくんだ。現部員の中には、高2で1名、高1で1名の高校入部組みがいる。それぞれが個性を発揮し、滝中進学組に刺激を与えている。高1の1年間は勉学も（滝中進学組みに追いつくため）厳しいが、多くの仲間が入部してくれることを心より期待している。
　世間では「進学校」と評される滝高校。もちろん、難関大学への進学を視野においている生徒も多い。しかし、最近読んだ『若者はなぜ3年で辞めるのか？』（城繁幸著光文社新書）によると、大学の先にある世界は暗雲が立ち込めているようだ。右肩上がりを想定した企業の給与体系や人事制度などは破綻し、「忍耐力がない」という精神論では片付けられないほど、若者にとっては「受難」の時代だという。
　そもそも、「若者」はこれまでの教育制度によって、受験を勝ち抜く「要領」はみにつけている。しかし、自分の将来を考えるまでは余裕がない。会社に入ってから「年功序列」でスキルを身につければよかったので、それでよかったが、現在は、それでは、通用しない。「何をするか」を自分で選択しなければならない時代となったのだ。
　滝のハンドボールは「主体性」がものをいう。自分をしっかり見つめ、これが自分だといえるものを見つけてほしい。
2007/2/5 (Mon) 滝のスタイル
　明日の高校入試のため、今日は５０分×５コマの変則授業。2時10分には終礼となり、月曜休みの原則を変更して練習を実施した。準備ため、グランドにいくのは遅れたが、３学年が、そして男女がそれぞれの目標にむかってしっかり練習できていたように思う。
　８年の浅い歴史の中でもようやく滝の「スタイル」が確立してきた。イノベーション（技術革新）を怠るつもりはないが、築き上げてきたスタイルは守っていきたい。ディフェンスシステム、速攻の流れ、セットでのフォーメーションなど各チームには個性がある。敵チームの多様なシステムの意図するわなにはまることもある。結果が出なければ、滝は変化がないと思われることもあるだろう。
　平成18年の第84回全国高校サッカー選手権で優勝した野洲高校の山本監督はドイツでみた「超攻撃的サッカー」を日本に導入した頃、選手のするヒールパスなどを子供じみている、基本がないと周囲から批判された。しかし、自分の信念をそして選手を第一に考える「プライヤーズファースト」を実践し「野洲スタイル」を貫いて栄冠に輝いた。しかし、「世界を目指す」という目的の下、全国も通過点という（『野洲スタイル』（角川書店））。
　目的を持たなければ達成させるチャンスも生まれない。確固たる目標と自分のスタイルを持ち、目標に邁進していきたい。
　明日は高校入試で1日学校も休み。気分転換も大事な練習。もののたくさん入っているひきだしも整理をしなければものは詰め込めない。しっかりリフレッシュして、次の練習に備えよう。
2007/2/4 (Sun) キリカエ力
　ハンドボールでも勉強でも、積み上げ式のものは、自分で作り上げた「行程表」通りに進まないことも多い。今週はここまでは上達しようと意気込んでみても結果が伴わず、迷いが生じることもある。試合の流れでも、立ち上がりでペースをつかもう、と思っていても（相手も当然そう思っているものだから）劣勢にたたされてしまうこともあるだろう。
　地道な積み上げは必要だ。ゲームプランを立てることも大切なことだ。しかし、それがうまくいかなかったときこそ、心を切り替えることが必要であると思う。それは、監督も選手も共通するものだ。いいときもあれば悪いときもある。この時期に、ここまでしか伸びなかったのかと思うよりも、まだこれだけの時間がある、と思うほうがのちの結果はよい。これだけ点差が離れてしまった、とゲーム中に嘆くよりも、最後のホイッスルがなるまで、勝利への執念を燃やすほうが、試合後得るものは大きいし、逆転勝ちの可能性も絶対に高まる。
　人間は全知全能ではない。失敗もするものだ。であるならば、「キリカエ力」こそ、今のチームに必要なものではないか。「幸せは歩いてこない、だから歩いていくんだよ。一日一歩、三日で三歩、三歩歩いて二歩下がる。」
2007/2/3 (Sat) 「愛があるなら叱りなさい」
　週末の寒波到来は杞憂となり、うれしい誤算。冬とはいえ暖かい日差しを浴びての練習ができた。
　３学年で約５０名の大所帯チーム。チームを１つにまとめ目標に向かうには、一人一人がチームの役割を認識しなければならない。監督である自分も含めて。
　シドニー・アテネオリンピックのシンクロヘッドコーチで、最近、北京オリンピックにむけて中国のコーチに招聘された井村雅代さんは、選手への最大の期待、愛情を「叱る」ことで表現する。それは、すべて選手の可能性を引き出すためだ。（「愛があるなら叱りなさい」幻冬舎）
　チームを統率し、目標に導くことは監督の仕事でもある。また、チームのリーダーにもそれは要求される。後輩に強くなってほしいなら、また、チームの目標を達成させる集団にならせたいのならば、心を鬼にして叱らなければならないときもあるだろう。チーム愛、深い愛情があるならば、甘えではない、太い心の紐帯をつくろう。
2007/2/2 (Fri) 自分でうごく
　下世話な話だが、帰宅後、何気なくテレビをつけると「千と千尋の神隠し」がやっていた。内容はみなさんご存知の、甘えん坊の千尋が幾多の困難を乗り越え、「自分で動く」ことを覚えていく映画だ。だれもが、いつかは子どもから大人になり、自分自身で人生を切り開かなければならない。ものの道理では、親は子より先に亡くなり、教師は卒業までしか生徒の面倒をみることはできない。この先、これまで以上に幾多の困難が待ち構えているであろうが、いつかは自分の力でその困難を乗り越えていく力を身に付けていかなければならない。
　以前、滝学園８０周年の式典の際に理事長先生が、人生を生きていくには「知識」と「知恵」が必要だ、と講演された。机の上で学ぶ「知識」は絶対に必要なものだ。ただ、それだけではない。生きていく「知恵」を身に付けなければならないのである。
　自分に壁を作らず、謙虚な姿勢で高みを目指す。困難に立ち向かう勇気。ハンドボールには、「知恵」を身に付ける要素が詰まっている。知識と知恵が組み合わさったとき、「自分で動く」意味を理解することができるだろう。接戦でも最後の最後に勝利を収められるのは、そのような選手の集団だと思う。
2007/2/1 (Thu) 視点を変える
　ようやく冬らしい気候になってきた。明日はもっと冷え込むという。十分対策をして練習を大切にしてほしい。
　今日は女子に新メンバーが加わり、ますます大所帯になったが、女子も含めてオールコートのトレーニングを行った。明日もまた寒さが予想されるため、今週はすべて「走る」ことをポイントにおきたい。
　攻防のあるオールコートトレーニングでは、スピードの中で視野をとること、そして最適な判断をすることが要求される。ボールを渡せなくて困る選手。ボールを受け取れなくて悩む選手。呼吸が合わずボールがサイドラインを割ることもある。「自分」の視点を少し変えてみよう。ボールが渡せなくなる選手は、ボールの受けて側の視点をもってみよう。余分なドリブルはついていないか。パスするチャンスはあるのに、自ら怠っていないか。受け取れない選手は、投げる選手の視点に。視点を変えると少し見えてくるものもあるだろう。チームスポーツは仲間を信頼しないと成り立たない。
　久しぶりに「選手」の視点にたった。失敗もたくさんする。しかし、共通しているのは「ハンドボールは楽しい」ということだ。
2007/1/31 (Wed) 目で勝負
　１月最後の水曜日。今日も高２ハンド部でインフルエンザのものが２名でた。集団感染だけは避けねばならない。部員は、よくよく注意するように。
　明日明後日の天気予報では雪マークもみえる。その影響からか今日は少し気温が低くなった。５０名弱の部員で「動く」ことをテーマに練習するためには、オールコートトレーニングしかない。今日も練習の大半を速攻練習にあてた。
　広い空間の中ではディフェンスをかわすことは、容易なように思える。しかし、実際にはディフェンスも縦横無尽に動くことが出来るため、振り切り事は難しい。脚力、スピードに差があるときは別だが、同程度の脚力ならば、振り切るには技術がいる。その技術こそ、昨日も言った「駆け引き」だろう。人間は目でものをみる。相手の目から逃れれば、振り切ることができる。そのためには相手がどこを見ているか「目」を見なければならない。情報戦は目で勝負しよう。
2007/1/30 (Tue) ボールゲームの「楽しみ」＝かけひき
　インフルエンザの流行でクラスの欠席者は増える一方だが、ハンド部の欠席者はピークを越えているのか、まばら。火曜日の「学習会」参加者は、相変わらず多いが、３学年がまとまってよい雰囲気で練習できた。
　平日は、練習時間が少ないため、練習メニューを限定して練習している。シュート練習、オールコートトレーニング、メニューはそれぞれ異なるが、ボールゲームの本質的な喜びに「駆け引き」がある。平たく言えば「だますかだまされるか」である。相手をだますには、相手よりも多くの情報がいる。情報を吸収するためには、広い視野がいる。強さにはうまさも必要だ。その「うまさ」の部分は自分の意識で高めていくしかないだろう。
2007/1/29 (Mon) 厳しさと愛
　寒さは幾分か緩んだ穏やかな月曜日であったが、クラスでは発熱などで欠席や早退者が続出した。もはや、自己管理の域を超えた猛威だが、万全の体制で防衛したい（してほしい）。
　昨日(２８日)の新聞で、教育について、考えさせる記事が目に留まった。中日新聞「それぞれの延長戦」の伊志嶺吉盛・八重山商工野球部監督の“延長戦”についてだ。昨年の甲子園出場、教え子の大嶺投手のロッテ入団で話題になった監督は、現在も１６名の部員相手にスパルタ式の指導を続ける。その指導は息子の死を乗り越えて培った愛の形であった。｢野球フーラー（ばか）」と呼ばれるほどの熱のいれようで家庭を顧みなかったが、目をかけてやれなかった息子の死で、頭をそり好きな泡盛もやめ選手よりもはやくグランドにいき水をまく生活を送るようになった。｢甲子園にいけば人生が変わる。・・プロになりたいというのが子どもの夢ならば、それをかなえるにも厳しい練習が必要なんです」。その厳しさは部員たちの将来を見据えた愛情表現なのだという。
　宮沢賢治の｢生徒諸君に寄せる」の詩。
この４ヵ年が／わたくしにどんな楽しかったか／わたくしは毎日を／鳥のように教室でうたってくらした／誓って云うが／わたくしはこの仕事で／疲れをおぼえたことがない。
　諸君はこの颯爽たる／諸君の未来圏から吹いて来る／透明な清潔な風を感じないのか。
　教師は「教えることの専門家であると同時に、学ぶことの専門家であらねばならない」斉藤孝さんは先の詩を引用し、『教育力』をといている。（中日春秋より）
2007/1/28 (Sun) 自信と謙虚
　総体まで約3ヶ月。2月11日からは、ウインターカップがあり、第5回定期考査をはさんで、春休み、そして総体予選がはじまる。1月が終わろうとしている。今いる自分たちの位置を確かめることも大切だろう。新人戦では1勝でベスト１６。目標はベスト４。あと２段階、階段を上り詰めなければならない。ゆっくりでいい。時には停滞してもいい。しかし、着実に上に向かっていかなければならない。
　進んできた道は正しい方向だ。自信を持っていい。ただ、克服しなければならない課題も多い。学ぶの語源は「まねぶ」であるように、他者のよいところを謙虚に学び、１つずつ課題を克服していこう。自信を持って謙虚に。
2007/1/27 (Sat) たくましさ
　昨日に引き続き、今日は１日模試。高２は４：３０までのロングランだ。滝学園は中１から高２まで全学年で模試が行われ、高３は出願大学にむけての面談が始まっている。
　中３・高１は、一足先に模試が終わり練習を始めておくことになっていた。昨日の雨のおかげで、校舎から見えるグランドは湿りが残り、練習できるかどうか微妙なところであったが、グランド整備を行った後、もくもくとメニューをこなす選手の姿がそこにあった。この１年間（中３は半年間）の成長にたくましさを感じた。どんな技術よりも、この気持ちは勝るものだと確信する。生徒を信頼することは、教師の基本だと改めて教えられた。
　高２はわずか３０分のみの練習にとどまった。しかし、積み重ねが大事だ。「出来難（いできがた）き事を好んで之を勤むるの心（福沢諭吉）」。首相の引用した言葉だが、どんな困難なことにもひるまず、前向きに取り組んでいこう。
2007/1/26 (Fri) 「新」チームでの練習。リーダーシップがカギ
　センター試験が終わり１週間が経過しようとしている。リサーチの結果も返り、高３生はそれを基に出願大学を決めていく。前期試験開始まであと１ヶ月。試合で例えればセンター試験は「前半」に過ぎない。前半でリードしていても逆転負けをすることもあれば、前半に劣勢でも後半に挽回することも可能である。高３生には、ハンドボールで培った精神で最後の最後まであきらめないで粘ってほしい。
　高２生は、１年後を想定し、「マーク模試」を放課後に実施。そのため、練習はできなかった。今日は高１中３の「新チーム」のみでの練習となった。下校時間のわずかな時間だけ、グランドをのぞいたが、生き生きとした顔が印象に残るきびきびとした練習をしていた。主将を輪番制で指名していたが、「立場が人をつくる」の言葉通り、「８５点」の自己評価であった。リーダーシップは、一つの技術（勝利の要素）でもある。貴重な体験はお金を払ってでもできないものだ。人の心を動かせる「率先垂範」のリーダーたれ。
2007/1/25 (Thu) チームを知る
　冬型の気圧配置が続いている。日は冬至を過ぎてからはずいぶんと長くなり下校時間までは練習が出来るようになった。今日は定例会議の日であったが、思いのほか早く終わったため、わずかな時間だがグランドで指導することが出来た。
　今日の練習では、ノーマークを作る以前の段階で人数が２−０や２−１など絶対的有利な場面でミスをし、1点をのがすケースが数度みられた。相手退場の有利な局面で、点が取れず、逆に取られてしまうケースがある。まさにそのような心理状態のようであった。やさしいパスで、または的確なランニングコースで落ち着いてプレーすれば難なく点を取ることは出来るが、思いのほか、出来てしまったチャンスに、冷静さを失い、しなくてもよいミスをしてしまっているような気がする。タイミングやランニングコースなど「理」を覚えることが大切だ。人間がプレーする以上、ミスもあれば個性もある。持ち込むタイプの選手、パスを捌く選手、選手の特徴をつかむことでミスが減るならば、それもまた技術だろう。チームメイトの性格を知ることも勝利への要素となる。
2007/1/24 (Wed) 一つが出来ればすべてができる。すべてを望めば一つさえ出来ぬ。
　冬晴れの水曜日。滝学園は水曜日が「クラブ優先日」とされ、会議なども組まれず、教員・生徒がクラブ活動に汗を流す。まだまだ、風邪やインフルエンザが猛威を振るっており、全員揃うことはなかったが、今日も良い練習が出来たように思う。
　日々の練習の中で１つでも技術を身につけていく。すべてを望めば一つさえ出来ぬが、一つが出来ればすべてが出来る。間合いの取り方、タイミング、1つ1つを覚えていこう。
　日は伸びてきたが、まだまだ「蓄え」の時期である。「勉強貯金」も忘れず貯めておくように。時間を有効に使おう。
2007/1/23 (Tue) 実戦で役立つものをみつける
　今日は午後から球技大会。冬の寒空の下、元気に球技を楽しんだ。
　週が明けて（月曜休みのため）、今日から新たな1週間の練習の始まりだ。一宮・尾西地区ハンドボール競技会（通称：ウインターカップ）はあるものの、総体までの時間は4ヶ月あり、レギュラー陣のレベルアップとともに、高1中3の底上げもポイントにおきたい。
　高2は、一発勝負のトーナメント戦において、「絶対に負けない」試合をしていかなければならない。つまりは、どんな相手でもゲーム中に対応し、対策を立て、それを実行していく、柔軟性も必要とされる。この課題を次までに克服しよう、という時間が（負けたら）ないためである。自チームの怪我、相手チームのディフェンスシステムなどその対象はさまざまだ。ハンドボールに関する知識（情報）とともに瞬時に判断する知恵も磨かなければならない。実戦的な練習の中で「百戦錬磨」の知恵を身につけていこう。
　高1中3は、チーム内での練習では、よいプレーができるようになったように思う。しかし、いざ、実戦になると、なかなか思うような試合運びができない。せっかくの練習が画餅にならぬよう、つねに「実戦」を意識しよう。
「人を知る者は知なり、自らを知る者は明なり（老子）。」相手（敵と味方）の動きと自分の動きを頭の中でイメージしよう。
2007/1/22 (Mon) 受験生となる
　センター試験が終わり、高３生は自己採点に登校した。進学指導部の先生は、点数の取りまとめなど朝から東奔西走してみえた。土曜日の保護者対象の進学説明会に引き続き、今日のLHRの時間には、高２生を対象とした進学説明会が実施された。平成20年1月19日20日にはいよいよセンター試験を受験することになり、「受験生」としての心構えが説かれた。
　滝高校からも進学者が多く、初代OBも通う岐阜大学医学部のアドミッションポリシーが引き合いに出された。それは、以下のものだ。

1.医学の修得に必要，かつ，十分な基礎的学力及び医学・医療への関心を有すること。
2.複雑な資料や現象に対する観察力，理解力，判断力に富み，かつ，論理的思考に優れ，問題解決力（応用力）に富むこと。
3.科学的探求心に富み，自己学習意欲が旺盛であること。

4.他人の心情・意見をよく理解する能力があり，自己の意見を他人によく理解させる表現力・説得力に富むこと。
5.集団への適応性（自主性を失わない協調性，指導性）を十分有すること。
6.情緒が安定し，忍耐力を有すると同時に決断力にも富むこと。
7.奉仕的精神，責任感があり，誠実であること
（岐阜大学医学部HPより）

1〜３については、学問を志すものの心構えである。しかし、4〜7に関しては、どんな職業につくにしても社会生活を営んでいく上で必要不可欠な要素である。「部活動」はこれらすべての素養を身につける最高の教材である。
たくましく自分を育てよう。ハンドボールは、受験にかかわらず、生きていく力になるであろう。
2007/1/21 (Sun) 見えない力を
　新人戦県大会決勝リーグ。春には目標とするステージ(準決勝)だ。その雰囲気にもなれるために、部員と観戦にでかけた。愛知県体育館は各校の応援団と、この舞台を目指す多くの高校送球児、指導者の方、ご父兄の方、OB・OGなどがつめかけ熱気につつまれていた。
　試合は愛知が７ｍスローで先制。その後、主導権争いから抜け出したのは愛知。前半を４点差で折り返す。しかし、後半１０分ごろから城西の反撃。あっというまに逆転に成功し、その足踏みの愛知を尻目に得点を積み重ねる。終盤、城西退場で愛知が３点差まで追い上げるも追いつかず、２年連続の選抜出場を決めた。前日までの試合結果では、愛知有利かと思われた。技術論を除いて考えれば、勝者は試合の波にうまく乗れたという印象を得た。
　互いに力が互角のとき、ときより勝負の女神は勢いのあるチームに微笑みかける。うまく空気の流れをよみ、勢いを得たとき勝者となる。
　我がチームの課題は、その目に見えない力を育むことだ。統率力やムードメーカー。チームの役割を再度認識しよう。観客をも魅了するチームになることも、勝利への近道だ。
2007/1/20 (Sat) 目的を持って
　センター試験の日。引退した高３生も、本日受験している。3年間労苦を供にした教え子の成功を祈らずにはいられない。
　高2生にとっては、今日からいよいよ受験1年前のカウントダウンが始まる。そのため、今日は父兄を対象とした進学説明会が滝学園講堂にて行われた。高2の学年担当のため、今日は、貴重な休日練習日であるにもかかわらず、グランドに行くのが少し遅くなってしまった。説明会終了後、グランドをのぞく。コート半面ずつで高2と高1・中3が練習。気を抜いているわけではないであろうが、練習のポイントが絞りきれていない様子であった。
　確かに回数をこなせば力はつく。しかし、膨大な時間が必要となる。時間に制約のある我が校では、この手の練習では、勝てなくなる。勝つためには、「公式戦」を想定して練習するしかない。アメリカに行けば子供でも英語を話すが、何百と言う時間をかけても話せない日本人の英語力をみれば分かるであろう。実戦に勝る教科書はない。そしてまた、基本をしっかり身につけなければ試合に勝てないのも真理だ。
　勝つ目標に向かって何をすべきか、練習メニューのポイントを自分になりに掲げて練習に望もう。われわれが目標とする「県ベスト４」のチームは、明日も「公式戦」を戦っている。
2007/1/19 (Fri) 魂を磨く心の叫び
　風邪が蔓延している。所属する高2職員室の欠席者一覧にはハンドボール部員の名前が並んでいる。昨年もそうであったが、大会が終わったあとが一番気をつけねばならない。明日からは高３生がセンター試験に臨む。体調管理、健康は何よりの力だ。
　寒い気候。なかなかエンジンがかからない。しかし、勝負の時が「今」だとすれば、「前半調子が上がらず負けてしまった。」では、あまりに寂しい。ボールを持ってグランドにたったならば、常に「勝負」を意識しよう。
「負けたくない」思いは魂に点火すると、自然と体を動かす。高校ハンド界に8年間身を置く顧問は、たとえどんな試合でも「このチームを勝たせたい」との思いから自然と声が出る。顧問に言われてからでは遅い。勝負をするのは自分。内なる自分の魂で心の叫びを。その魂（精神）を鍛えよ。
　古代ギリシアの哲学者ソクラテスの言葉。「金銭をいくら積んでも、そこからすぐれた精神が生まれてくるわけではなく、金銭その他のものが人間のために善いものとなるのは、公私いずれにおいても、すべては精神のすぐれていることによる。」
　
2007/1/18 (Thu) 「青春」の力
　冬の太陽は穏やかで昨日の雨が少し残るグランドで練習した。木曜日。定例会議の日。残念だが、すべての日にグランドにはいられない。選手の自主性育成の時と考え、選手を信頼する。
　選抜（全国大会）につながる県大会はまだ大会期間中であるが、ベスト４の４チームを除いては、すでに総体にむけての練習が始まっている。目標とする結果にはとどかなかったが、監督である自分もそして何より選手自身の心も、次こそはの情熱を当然失っていない。むしろ、めらめらと燃えているようにも思う。
　授業の予習で「青春」という詩に出会った。まだまだ、若輩者だと思っていたが、今年で干支も３周目の年男となってしまった。この詩で、「青春」真っ只中だと実感した。教師という仕事に感謝。

青　　春
　　　　　　　　　　　
原作　サミエル・ウルマン

青春とは人生のある期間を言うのではなく、心の様相(ようそう)を言うのだ。

優れた創造力、逞(たくま）しき意志、炎ゆる情熱、怯懦(きょうだ)を却（しりぞ）ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ。

年を重ねただけで人は老いない。理想を失うときに初めて老いが来る。歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。

苦悶や狐疑(こぎ)や、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰(あたか)も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥(あくた)に帰せしめてしまう。
年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。

曰く、驚異への愛慕心、空にきらめく星辰、その輝きにも似たる事物や思想に対する欽仰、事に処する剛毅な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。

人は信念と共に若く　疑惑と共に老ゆる、
人は自信と共に若く　恐怖と共に老ゆる、
希望ある限り若く　　失望と共に老い朽ちる。

大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、そして偉力の霊感を受ける限り、人の若さは失われない。　これらの霊感が絶え、悲嘆の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、皮肉の厚氷(あつごおり)がこれを堅くとざすに至れば、この時にこそ人は全く老いて、神の憐れみを乞うる他はなくなる。
2007/1/17 (Wed) 個性は型にはめること
　昨日からの雨でグランド練習できるかどうか不安を抱えながら登校したが、昼前から太陽がのぞき、何とか普段は中学生が練習するグランドのみ補修すれば練習できる状況になった。５０名弱の部員で半面は、１本１本集中しなければ練習効果はないに等しい。
　県大会で経験したことは、再認識したことは、基本の徹底であった。基本とは、ハンドボールをするための基本動作のことである。
　日常の生活でだらしない格好を個性と履き違えている人や流行をおっている人は、結局はみんな似たり寄ったりの格好で個性は埋没してしまう。しかし、凛としたいでたちの生徒は、規律を重んじそのため、個性豊かな人生を歩むことになる。
　ハンドボールも全く同じで、基本（理にかなった）に徹した身のこなしは窮屈かもしれないが、しっかりと自分のものにすることによって、得点力、視野の広さ、などをもたらし、個性的なプレーヤーになることができるのである。逆説的かもしれないが、「個性は型にはめること」で生まれる。基本に忠実にプレーすることを心がけよう。
2007/1/16 (Tue) 新たな目標
　高校2年生は、今日から５限（１コマ65分）授業の通常授業に戻った。3学年が揃って練習できる日常での練習だ。火曜日の学習会メンバーも不名誉なことに多く、全員揃わなかったのは残念だが、女子同好会メンバーも含めて大所帯の練習が再開された。
　今日は、今年で14回目を数える一宮・尾西地区ハンドボール競技会（通称：ウインターカップ）の組合せ抽選会が行われた。男子は新人戦の雪辱に燃え、女子は初陣初勝利を目指す。「冬場に多くの試合を」の趣旨で始まった大会と聞くが、決勝トーナメントともなると「春の前哨戦」との位置づけで、どこのチームも勝利に固執する。
　チームの最終目標を達成するためには、この大会優勝しかない。4連覇をかけて、そして誇りをかけてカップを死守しよう。それは自分への挑戦につながる。
2007/1/15 (Mon) 気持ちの入った再スタート
　今日まで各学年が別々の行事日程。2年生は宿題テスト最終日であったため、午後からの時間で練習をすることができた。敗戦後、初の練習であったが、戦いで手ごたえをつかんでいたからか、気持ち入った練習でスタートを切ることができた。

　今朝の中日新聞、コラム「中日春秋」には盛岡商業の記事が掲載されていたので紹介したい。

　「苟（まこと）に日に新たに、日日に新たに、また日に新たなり」。中国の古典『大学』を出典とする言葉で、殷の湯王は洗面の器に彫って自戒の句にしたと伝えられる。校訓にしている学校もある。日々自分を磨いてほしいという願いが込められているのだろう。
　全国高校サッカー選手権で初優勝した盛岡商（岩手）が先日、一、二年生の新チームで練習を再開した。「優勝チームとしての誇りを持って」。来年定年になる斉藤重信監督はこう声をかけた。選手は入れ替わっており挑戦の日々がはじまる。
　引退した三年生も次のステップに向け、誇りを胸にそれぞれの道を歩んでいるに違いない。大事なことを今一度、心に刻んでおきたい。指導暦三十七年の斉藤さんが「たいした選手がいない」と自己分析したチームが全国制覇したわけを。
　「監督を（準決勝、決勝の会場の）国立に連れて行く」。選手たちの合言葉に答えがある気がしてならない。斉藤さんは十五年前に喉頭がんを患い、昨年十一月には約八時間に及ぶ心臓バイパス手術を受けた。それでも年末、チームに復帰した。
　身を削る恩師のためにと選手の心が一つになったとき、優勝への物語が始まったのかもしれない。決勝での逆転劇など、体力や技術論だけではチームの粘り強さを説明しきれない。
　恩師や恩人のためだけではない。力の源泉になるのは人それぞれだろうが、自分のためだけでなく「誰かのために」と思えたとき、人は持てる力、いやそれ以上の力を発揮できる。そう感じながら日々新たに過ごしてみようと思う。

毎日の練習で、現在の差は絶対に埋まる。「己を信じて」練習あるのみ。
2007/1/14 (Sun) 県大会２日目の雰囲気
　今大会、当初の目論見では尾張優勝、そして県大会２日目に行く(ベスト８入り)を目的としていた。残念ながら、計画通りには進まなかったが、インターハイ予選での目標を変更するつもりはない。
　今日は県大会２日目の会場、春日井市総合体育館で準々決勝、予選リーグを観戦した。虎視眈々と次を狙うチームの高校生を目にした。我がチームにも観戦させて雰囲気だけでも味合わせたかったが、明日からのテストのため、顧問だけの観戦となった。
　大差のつく試合、接戦の試合、いろんな試合があったがどのチームも最後まで全力を尽くしていた。５月の大会では、この２日目で勝利をすることが目的である。
　上位チームに見られるのは、パワーやテクニック、スピードもあるが、歴戦の中であるいは練習の中で培った基本動作の無駄のなさ。そのフォームから生まれる正確性、選択肢の広さが勝敗を分けているような気もする。
　
さあ、明日からインターハイに向けて再スタート。２年生にとっては最後の大会だ。｢背水の陣｣の始まりだ。
2007/1/13 (Sat) 確かな手ごたえ
県大会1回戦
○滝２８（12−8，16−5)１３菊里×

　滝のカットインで先制。その後、滝ミスからの相手速攻で２−３で5分経過。サイドシュート、速攻からのミドルシュートで反撃に転じ、６−３と3点リード。1点反されるが、すぐさま反撃、一時6点差の10−4とする。しかし、勝利を意識したプレッシャーからか、残り8分を切ってミスを連発し、2点連取される。その後、4点差の攻防で１２−８で折り返す。
　後半は滝のペース。ディフェンスカットからの速攻で3連取。ポストシュートなどで2点反されるも、4分10秒から17分35秒まで無得点に抑え、その間7連取で勝負を決めた。メンバー交代後も攻撃の手を緩めず、後半１６−５。合計２８−１３で2回戦に駒を進めた。夏の選手権大会7mtcの接戦以来の県大会2勝目を上げた。

2回戦
×滝１６(8-19,8-11)３０岡崎城西○

　城西の矢のような速攻で幕開け。すぐに７ｍをきっちり決めて追いすがる。４分にポストシュートで２−１とリード。とられた後も７分、滝のカットインで３−３の同点。立ち上がりの課題はクリアした。しかし、ここから城西の反撃。速攻、ミドル、ポストと連続失点。前半を８-１９と開かれた。
　後半も最後のホイッスルがなるまでは絶対にあきらめないことをチームで確認した。７ｍやサイドシュートで粘りを見せる。城西もスピード、パワー、テクニックで得点を重ね、１５分で３０−１２。城西メンバー交代後は意地で１０分を無失点で押さえ、その間４連取。後半は、８−１１。合計１６−３０で壁を越えることはできなかった。

点数だけ見れば｢大差｣だが、選手の手ごたえも感じた。強豪校の看板を｢意識するな」と言っても、まだ、うわべだけだったのかもしれない。春までの課題は、本当に心の中で｢己を信じる」ことだ。練習の裏づけ、日常生活から自分に負けない心。根性論や精神論と言われても、否定はしない。しかし、あえてそこを最大の課題にあげたい。
手ごたえから、真の栄光をつかむために。
2007/1/12 (Fri) ハンドボールと思うな人生と思え
　大会前夜。高２は宿題テストの都合で午後から練習時間が確保され、最終調整を行うことができた。大会前日と言えば、１１月の新人戦予選前日にアクシデントがおき、不本意な成績に終わったしまった悪夢を思い出す。昨日の規律の乱れを正すこと、そして何よりも「なぜ戦うか」の意義を考えた。やはり「勝つため」であろう。報酬でも名声でもない。「勝利」そのものが目的なのだ。そのためには、全身全霊でその準備をしていかなければならない。
　１年後にせまる大学入試。大学がすべてではもちろんないが、入試はいわば人生の岐路である。自分の進めべき進路のため、自らの力で人生を切り開く「力」が試される。
　ハンドボールに置き換えても、同じことがいえる。勝敗は人生の岐路である。自らの力を試すステージだ。ハンドボールと思うな人生と思え、である。
2007/1/11 (Thu) わが身を振り返り基本を正そう
　高校2年生はスキー代休で、本日も授業はなし。明日から始まる宿題テストのため、練習は1時間に制約される。体育館の都合で、今朝は8時30分に登校し1時間の早朝自習のあと、1時間のみの練習を行った。集合時間に遅れる生徒が4名。練習開始時間ではないから気を緩めたのかも知れない。しかし、みんなで決めた時間だ。全員が守れるように気を引き締めたい。
　午後からは、グランドで高1・中3の「新チーム」の練習。部員も多く活気ある練習ができたが、声だし、ルーズボールの処理など技術以前の基本がまだ身についていない。
　大会が間近にせまり、とかく技術面に目が向くが、大会前だからこそ、「基本」を大切にしたいと思う。もう一度わが身を振り返り基本に立ち返ろう。勝負は「強さ」だけでは勝てない。観客をも味方につけられるような人格を涵養しなければならない。
2007/1/10 (Wed) 可能性を広げる
　スキー実習の代休日だが、当然、休みを返上し練習。他学年が宿題テスト中であり、午前中は体育館が開いていたため、そこで練習することができた。４日ぶりの練習。そしてスキー実習の疲れも心配されたが、思いのほかコンディションはよく、実習中の「節制」が功を奏したのだろう。ただ、やはり絶対的な練習量は他チームより少ない。１つ１つのプレーを集中して質を高めた練習を心がけたい。
　３日後の県大会のイメージがわいてくる。１戦必勝だが、もし勝ちあがれば、強豪校との対戦がある。日々の練習で１％でも勝利の可能性を広げていきたい。最後の笛がなるまで絶対にあきらめない粘り強いチームに仕上げていこう。
2007/1/9 (Tue) 気持ちの切り替えを
　３泊４日のスキー実習が終了した。厳しい自然の中で、自身を鍛錬できたのではないか。また、この実習で「感謝」や「思いやり」を学ぶ場面が多々あったように思う。ぎりぎりの勝負の中で勝敗を分けるのは「人間力」である。少しでもその力を身につけたとすれば、たとえ「ハンドボール」の練習ができなくても、勝利に近づいたことになる。

　さあ、県大会まで３日となった。当然「ハンドボール」という競技で勝ちを収めなければならない。良い人で勝てるほど勝負の世界は甘くはないのも真実である。自分の体と心に鞭打って明日からは、勝負勘を研ぎ澄まそう。時間は待ってくれない。
2007/1/5 (Fri) 修学旅行へ
　いよいよ明日からスキー修学旅行にでかける。今年は2年生の担当であり、もちろん同行していく。3年ぶりの引率だ。大会が目前にせまったこの時期は気ばかりがあせる。しかし、今年の選手には、あせらずに与えられた時間でできることをしよう、と伝えた。自分に言い聞かせているところもある。嘆きや恨みでは何も始まらないからである。常に前向きに心を持つほうが勝利に近づくような気がする。羽目をはずさず規則正しい生活を送り、無事に旅行から帰ってこよう。高校生活の唯一の旅行。時間厳守、他人への思いやり、など共同生活は人間力をあげるステージにもなる。
2007/1/4 (Thu) ２００７年始動
　昨日３日から、２００７年が始動した。昨日はOBを久々に母校に迎えてのOB戦。受験勉強中の高３生や浪人生を除き、約３０名ほどのOBが集ってくれた。今年の代で８代目。あの雑草の生い茂るグランドから初めてすでに８年の月日が経ったが、元部員たちがこうして集まってくれることが何よりの励みになる。伝統校はOBにもスター選手がいるものだが、滝のOBも大学でハンドボールを続けてくれる選手が多くなり、現役にとってはよい刺激になっている。理想的なOB会だったと思う。
　練習は今日を含めて５日間しか残されていない。スキー実習や宿題テストなどの合間に県大会はやってくる。３代目から正月の新人戦県大会は、６年連続出場で、厳しい日程も折り込み済みだ。風邪や怪我は何より注意を払わねばならないが、それは「守る」ことを意味しない。まだまだ、勝利に近づくための努力を惜しまず「攻め」の練習をしよう。
　高２は明日が始業式。どの学校よりも早く学校が始まる。休みは終わる。気持ちの切り替えをはかるよいチャンスだととらえよう。
2007/1/2 (Tue) 活路を見出す
　正月休みだが、頭の中は新人戦の戦い方が占める。スポーツイベント「ハンドボール」では、「戦う前に相手を見上げてもいけない、見下してもいけない。同じ選手として戦う」という意の言葉が読者のページにあった。1回戦を勝ち上がると愛知県ではここ数年「２強」時代を演出してきた岡崎城西と対戦する。
　2強といえば大学ラグビー。ここ５年早稲田対関東学院が大学ラグビー界をリードし、まさに「２強時代」を創出してきた。準決勝の１試合目の関東学院対大阪体育大学は、ワントライも許さず、関東学院が決勝進出を決めた。が、もう１試合の早稲田対京都産業大学は前半、固さが見られた早稲田が思わぬ苦戦を強いられ、０−７とリードを許す展開。１５分過ぎからじわじわと地力が出始め、後半はワンサイドゲームとなったが、王者でも緊張はする。
　年末に読んだ『国見発　サッカーが「人」を育てる』（生活人新書）でも名将小嶺監督は、全国大会より県大会で代表切符をつかむほうが、精神的に苦しいといっている。２１年連続出場のその国見も今年は１回戦で敗退した。二冠達成の桜花学園女子バスケ部も準々決勝で涙を呑んだ。捨て身ほど怖いものはないのだと。
　われわれは、まさにチャンレンジャー。思い切って闘えば活路は見出せると確信した。わずかな望みでも望みがあれば捨てることはしない。最後まで全力を尽くすまでだ。
　久しぶりに見た大学ラグビーでは、試合後、勝者が敗者をたたえ、花道を作っていた。全力プレーはすがすがしい。

高校生とともに�А丙能�回）
シリーズ☆監督
「我慢することも情熱」
神村学園（鹿児島）･サッカー部竹元真樹監督（３４）
思い知らされた。「同じことをしていたら、一生追い越せない。
０２年に創部した神村学園の初代監督になった。その最初の練習試合で、母校である鹿児島実と対戦した。だが「たぶん0−10ぐらい。覚えていない」ほどの大敗を喫した。
　鹿実時代はＤＦで主将。全国高校選手権でチーム初となる決勝進出を果たした。鹿屋体大を卒業後、神村学園へ。女子高のサッカー部コーチ、男子中等部監督の経験を積んで、高等部の指揮を執るようになった。
　自負はあった。だから鹿実でやっていた厳しい練習スタイルを貫こうとした自分がいた。「1年目は全体練習を3時間以上やらせた。結果がほしいので、私自身に焦りがあったのだと思う」
　創部間もないチーム、結果が出ない若い指導者への風当たりは強かった。勧誘しても来てくれない。練習試合をしてくれる学校もない。そんな時、手を差し伸べてくれたのが、鹿実の恩師である松沢隆司総監督だった。しかし…厳しい現実を突きつけられた。
　新設校は簡単に勝てない。出た答えは、自分を変えることだった。全体練習を少なくし、自主練習を増やした。戦術もフィジカル重視からパスサッカーへ。自分だけが熱くなって伝えていた選手への指導も、最初から答えを与えるのではなく、質問を投げかけ考えさせた。「サッカーは自分でやるスポーツ。やるのは結局本人ですから」
　グランドでは、個人の想像力を重視するサッカーを追及する一方で、サッカーを離れたところでは鹿実で学んだ規律を受け継ぐことも忘れなかった。あいさつ、バックの並び方、ロッカーの清掃など生活態度を厳しくたたき込んだ。「サッカーがうまいチームといわれるより、いいチームといわれたい。わたしはそれで育ってきたし、それが強さにつながるんです」
　母校に大敗した年から5年目の今年11月5日。鹿実と同じ赤いユニホームを着た子供たちが県予選のピッチで抱き合って喜んでいた。初めてつかんだ全国選手権の舞台。「鹿実だって（初出場まで）13年かかったのに。信じられない」と目を潤ませた。
　恩師からもらった「情熱と我慢」という言葉を大切にしている。「がみがみだけ言うだけが情熱じゃない。我慢することも情熱なんです」。全国優勝するまでは酒は口にしないと決めた。初戦は来年1月2日。鹿実の伝統を残しつつ、神村の新しいサッカーで挑む晴れ舞台だ。
【監督とは何ですか】
計算できないものを計算しようとする面白さがある。いい意味で裏切られたりすることを楽しみにしています。
2007/1/1 (Mon) 1年の計は元旦にあり
　年が明けた。2007年が幕開けした。部活動の「正月」は、先代の引退とともにくる。そこで｢1年の計」を立てる。年末にも書いたが、暦の年始も自分を律することで自分の力とすることができる。｢1年の計は元旦になり。」2週間後に迫った県大会。4月の総体予選。そして天王山となる5月の総体県大会。自分自身のそしてチームの目標を今一度胸に刻もう。

年末に引き続き、高校生とともにを掲載する。
高校生とともに��
シリーズ☆監督
信じて「放っておくんや」
大阪・清風　体操部　吉田和史監督（45）

　練習中、体操場を見渡せるイスにどっかりと座ったまま動かない。
　体操にかかわって32年。部員たちの演技を見て、気づくことは山ほどある。だけど、「あえて言わない。教えない。ぎりぎりまで放っておくんや」。そこには確固たる信念がある。
　五輪メダリストの池谷幸雄、西川大輔らを育てた山口彦則氏のあとを継いで母校の監督になったのは93年。高校総体を控えた6月、体育教官室で突然、告げられた。
　すでに総体団体で4連覇するなど「常勝」と言われた頃だ。コーチになって年にして回ってきた大任。だが、夏の総体では2位に終わる。
　「負けたんか」。周囲から言われ、苦しんだ。家にいても「どうやったら1番になれるんや」とつぶやいていた。それを怖がった子供たちが、父親にテストの答案を見せなくなった。
　2年目に優勝したものの3、4年目は2位。行き詰まり、指導者本や哲学書を読みあさった。試行錯誤の末、たどり着いた答えはシンプルそのものだった。「思い続けたら、願いはかなう。練習するしかないやんか」
　授業以外、選手は体操漬けだ。午前7時半のランニングに始まり、午後11時の後片付けまで。週1度の休みも体のケアに費やす。
　さらに義務付けたのが毎日の日記。「内容は重要じゃない。嫌々でも書けば昨日を振り返る。昨日の練習が頭をかすめたら、今日の練習の足しになる」
　原点には「自主性を伸ばしたい」という思いがある。体操は、審判が勝敗を決める採点競技だ。声をかけないものも、日記を書かせるのも、自らを正しく客観視する力を身につけてほしいからだ。「うちの子はみんな真剣に五輪を目指している。人に言われて変えるのではなく、自分で何が足りないかを考えて解決する能力が絶対に必要になる」
　選手の親に対し、きっぱりと言う。「子供が監督に不満をもらしても、それに相づちを打たないでほしい」。監督と選手の信頼関係を保ち、自立心を育てる狙いがある。
　今年で14年目の監督生活で総合団体優勝5度。準優勝6度。米田功、鹿島丈博ら五輪金メダリストも巣立った。それでも「まだ知将とは思っていない」。山口前監督は「日本一の知将」と言われ、首を横に振っていた。「吉田が日本一の指導者と呼ばれて、初めて日本一や」。その言葉が耳から離れない。
　今、監督のイスの隣には、教え子の梅本英貴コーチ（30）が座る。「常勝」のＤＮＡを受け継ぐために。
【監督とは何ですか】
子供たちを見ること。演技や顔色、状況を見て、子供には分からんように、より良い方向に導いていく。
2006/12/29 (Fri) 1年を振り返る、己を振り返る
県大会も間近。スキー実習もある。節目とは程遠い生活を送っているが、年が改まるというのも「節目」である。この1年どんなことがあったのか、そして自分自身何ができたのか、年末年始の休みもわずかしかないが、じっくり考えてほしい。新人戦のアクシデントや接戦の中で「己を知る」ことの大切さは痛いほどしみたはずだ。それに大きな代償も払った。年が変わることさえも自分の力に変え、新人戦県大会での奇跡を信じたい。それでは、良い年を。

1つのことに人生をかける美徳を追い、「高校生とともに」を今日も掲載する。

高校生とともに��
シリーズ☆監督
伝統･新興　競い高め合い
福岡大大濠　バスケット部　田中国明監督（63）　福岡第一　井手口孝監督（43）
　24日に始まるバスケットの全国高校選抜。福岡県男子代表は、前回覇者の福岡第一ではなく、3年ぶりの福岡大大濠だ。福岡枠が二つある高校総体では00年以降の7年間で、この２校以外が出たのは02年だけ。競り合う好敵手は、ともに全国トップ級の力がある。
　65年以来、大濠一筋の田中監督は40年にわたってほぼ県の頂点に君臨してきた。65歳の定年が近いが「練習は当然、初めから終わりまで見る」。毎日3時間、コートサイドに仁王立ちして、孫のような年齢の選手に視線を送り続ける。
　高校総体は19年連続38回出場で優勝2回、準優勝6回。選抜は29回出場で優勝2回、準優勝4回。カリスマ性のある指導者で、粘り強い防御から速攻が持ち味のチームを伝統的に作ってきた。
　その“大濠王国”で、近年台頭してきたのが、20歳年下の井手口監督率いる第一だ。94年創部。当初から「日本一になる」と公言し、体育館の清掃など日常生活から厳しく指導した。最初100人いた部員が一時は5人に。それでも徐々に戦力を整え、04年総体、05年選抜を制した。攻守の切り替えが速い試合運びがチームカラーだ。
　2人のスタンスが大きく違うのは、外国人留学生の扱いだろう。03年にセネガルから受け入れを始めた第一･井手口監督は「国際教育の表れ。お互いの良いところを認め合いながら伸ばすことがスポーツの場面であってもいい」。まず地元の日本選手を強化し、段階を踏んで留学生を迎えられるチームに育てた。「留学生の力だけで勝ったのではない」という。
　一方の大濠･田中監督は否定的だ。「留学生を入れてまで勝とうとは思わない」。相手留学生の高さに対抗できるスピードをつけるため、コートを何往復もする練習を課す。「第一をやっつけないと（県代表が一つの選抜に）出られない。精神面も技術面も相当に高いものを要求する」
　しのぎを削る好敵手がいることは、それぞれ高め合う効果も生む。今年10月の兵庫国体では大濠と第一からの各5人と、他校からの2人で構成する県代表を編成。決勝では単独チームのような連携で、全国の強豪･能代工の選手でつくる秋田に大勝した。
　互いの存在について、田中監督は「常に刺激になり、うちの発展につながる」。井手口監督は「能代工などは形があり、戦い方が少し分かってきた。一番戦いにくいのは大濠」。ライバルを超えることが、全国制覇の道になっている。
【監督とは何ですか】
福岡大大濠･田中監督　子供が持っている夢をかなえてあげる人。僕はバスケ以外趣味もない。
福岡第一･井手口監督　ある意味で父親。家族を見る気持ち。一生付き合える関係を築く。
2006/12/28 (Thu) 最後の追い上げ
　特別授業は昨日で終了した。例年、大半のクラブ活動は、特別授業と同時に「年納め」となるようだが、今年はハンド部に限らず、新年早々に大会があるクラブも多く、まだ年納めしないクラブも多いようである。新聞での情報だが、滝高演劇部は中部大会で2位と健闘し、全国大会出場切符を得たようだ。心から敬意を表したい。
　さて、県大会を約2週間後に控えた我がチームだが、年明けには恒例のスキー合宿（修学旅行）があるため4日間（1月6日〜9日）はハンドボールのできる環境にいられなくなる。正月も休みなし！にするわけにもいかず、差し引いて考えれば、本当にこの時期が最後の追い込み時期となる。残りわずかな時間でも、一瞬を大切にチーム力の向上を目指していこう。

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高校生とともに�ぅ轡蝓璽此�監督
カギは「感性」元プロ伝導
常葉菊川（静岡）野球部　佐野心部長（39）
まだ日も昇らぬグランドに一人でやってきた。02年4月1日午前5時。一塁から順に、持っていた清めの塩をベース上に置いて回った。本塁付近で正座をし、頭を下げた。「これからよろしくお願いします」
　元中日の外野手。92年から在籍したが、95年に退団。その後、大学に行き直し、教職課程を学んだ。講師時代も含め4年の教育現場を踏んだ。
　早朝の正座をした日、アマチュア野球の指導者資格を取得した。「やっとグランドに立てる。」との思いがこみ上げた。
　肩書きは部長だが、母校･浜松商高の先輩である森下知幸監督のもと、一線に立って技術面の指導もしている。
　選手の抱いた「感性」を逃さない。感性で身につけたものと、教わって身につけたものとでは、その後の伸びしろが全然違う、という強い信念があるからだ。
　小学校5年の娘がドラムをたたき始めた。誰にも教わったわけではないのにエイトビートのリズムを刻む。「彼女はビートのリズムなど知らない。それは彼女の感性から生まれたもの。後ろでそれがエイトビートだと知って、さらに上達していく。高校野球も一緒だと思う」
　今春のある日、普段の半分の力で、4番打者が本塁打を放った。思わず本人が、「あっ、これだ」と叫んだ。「それ、それがコツだよ」と短い言葉をかけた。
　感性を磨くため、たまに絵を描かせる。自らも大学時代からゴッホを愛し、水彩画を描いてきた。「キャンパスに絵を描くことは、自分を表現することグランドで自分を表現することにもつながる」
　同時に、プロの世界で学んだ技術も高校生に伝えている。自身は、打撃の極意は落合（現中日監督）のフォームから盗んだ。キャンプの時、「何であんなに軽く振ってボールを飛ばせるのか」と毎日、凝視した。そして、まねてみた。両方のめでしっかりとボールを見ているのが分かる。無駄な動きがない。実に理にかなったフォームで振っていると悟る。
　高校球児は、ややもすると何でも力で強引にやろうとする。「パワーに頼ることを辞めた時、初めて技術が見えてくる。そこで要求されるのが感性。それを育てたい」
　今秋の東海地区大会を制し、来春の選抜出場は確実だ。「生徒たちの『あっ』といった瞬間は全部覚えている。それは私にとっても一番うれしい瞬間」
　甲子園でも「あっ」をたくさん期待している。
【監督とは何ですか】
主人公は生徒。彼らを日の当たる舞台に導き、いかに生き生きと活躍させるか。とにかく黒衣に徹しなければいけない。
2006/12/27 (Wed) 辛抱する力
　特別授業4日目。今日が最終日だ。午前中の授業を終えた後、急ぎ会場を変え名古屋市内の公営体育館で練習試合に参加させていただいた。我が校だけ変則的日程での参加であったが、快く参加させていただき本当に感謝している。選手には大変な日程であったかもしれないが、こういう1日の積み重ねがきっと結果に結びつくのであろう。「1日を大切にする」気持ちを忘れないように心がけたい。
　試合の流れは、自分でつかむもの。立ち上がりの均衡した時間。終盤のもつれた場面。ここ一本のシュートにはこだわりを持ちたい。まだまだ発展途上のチームだけに、ディフェンス、オフェンスすべての面において思い通りことが進まないことが多い。その場面でいらいらしたり、落ち込んだり、消極的になることによってミスが出て、ますます波に乗れない場面も見られた。ぐっとこらえて辛抱する、その力が必要だ。チームの改革はまだまだこれからである。1月13日にベストなチーム状態を作り上げるため、ひとつひとつ成長していこう。

シリーズ☆監督。地元愛知の豊川工業。陸上部の先生にお聞きしたところ、一宮高校にもかつて赴任されたことがある先生だそうだ。今年も全国3位。

「成果」もたらす熱血指導
豊川工･陸上部　渡辺正昭監督（44）

　当時の部員は、母校の名前入りジャージャーを「恥ずかしい」と大会に着てこなかったという。赴任した93年のことだ。
　劣等感にさいなまれ、「どうせおれはダメだから」と、あきらめ半分の生徒ばかり。グランドの雑草はひざ丈まで伸びていた。「毎日練習する」と告げると、15人いた部員の半数が辞めた。
　そんな弱小の部が、今や駅伝で全国の強豪に。ラグビーを題材にした80年代の人気ドラマ「スクールウォーズ」の主人公のような熱血教師だ。
　「自己評価の低い子を変えるには、結果を出させること。それも感動するような結果が必要」
　手法は強引だった。練習に来ない部員は自宅まで行き、首根っこをつかんで連れ戻す。練習で集団から遅れる生徒ににらみを聞かせながら、ピタリとついて一緒に走った。鬼監督に、たまらず殴りかかる部員もいた。
　でも退部者は限られた。教え子の鈴木健太郎さん（28）は明かす。「何度も辞めようと思ったが、先生の言うとおりやると、成果がタイムとして表れたんです」
　鈴木さんが入部した94年の全国高校駅伝愛知県予選で、前年の29位から9位に浮上。そして98年。発足2年目の女子とともに全国への切符を手にした。男子は県勢で47年間続いた私立校の壁を破った。
　「伸びる子は自分で気づく」という。2年生まで女子についていけなかったのに、3年の都大路を走った男子部員がいた。中学でサッカー部だった初心者が、2年生でアンカーを務めたこともある。その生徒の変化ぶりを母親に聞くと「様子は全く変わらないが、毎朝、（練習のために）自分でおきるようになりました」と答えたという。
　日体大3年の時、箱根駅伝の6区を走った。「力のなかった自分でも箱根を走れた。本気でやれば必ずできる」。部活動は、生徒に自信を植え付け、人間形成のための場だと考える。「卒業後も伸び続けて欲しい」から、走り出す前に正しいフォームを体にたたき込む練習に力を注ぐ。
　力のある生徒だけを伸ばすことを好まない。大会前でも、部員全員が力の違いを超え、ほぼ同じメニューをこなす。「受験が終わっても勉強は終わりじゃない」。3年生は卒業式の朝まで走る。
　24日の全国高校駅伝には、男子が初出場から9年連続出場。1昨年は2位、昨年は3位。今年も優勝候補に挙がる。
　今、「豊川工高」と刻まれたユニホームは部員、ＯＢ、そして地域の誇りだ。
【監督とは何ですか】
監督と呼ばれるのは苦痛です。あくまでも先生。子供に気づかせてあげて、自立させるアドバイザーです。
2006/12/26 (Tue) グランドに感謝
　特別授業も３日目。天気予報は雨マークであったが、朝少し降った程度で４限目までは何とか持っていた。ところが、昼休み過ぎころから、雨がポツポツと降り出した。選手にとっては（体を休める）「恵みの雨」になったのか、グランドの練習はできなくなった。休養日とし年末年始の練習に備える日にあてた。
　練習はできなかったが、今日で年内最後のグランド使用日。毎年は大掃除を行うが、雨のなか、全員でごみを拾い１年間の埃を落とした。来年もこのグランドは、多くのことを学び、成長させていただく舞台となるであろう。感謝の気持ちを忘れず、よい年を迎えたいと思う。

高校生とともに�▲轡蝓璽此�監督を今日も掲載させていただく。自分の理想の「監督像」のためにも。

素人から猛勉強で頂点
日大三アメフット部漆間健夫監督（５７）
その一言は、その後の人生を大きく変えてしまった。
生物の教諭として赴任してから1年後の73年。5月のホームルームで、ある生徒が提案した。「何か男らしいスポーツをやりたい」。思わず答えた。「フットボールでもやるか」
　反応は早かった。「やろう、やろう」。20人ほどが手を挙げた。「私がラグビーといえば、ラグビーをやっていたかもしれない。その程度の感覚だった」
　全くの素人だ。中学のときはバレーボール部、高校は武道を少々。農獣医学部で学んだ大学時代は「ひたすらプランクトンを追いかけていた」。
　防具も何もない。Ｔシャツの上から雑巾を重ねて縫い、パッド代わりにした。ゴムボールを数個買い、とりあえずキャッチボール…。
　初めての試合は75年1月15日。0−108で負けた。試合途中、あまりにも弱々しい戦いぶりに、相手コーチが教えにくる有り様だった。
　猛勉強が始まった。本場米国の専門書を読みあさった。大学、高校の指導者たちからも攻守の陣形を手当たり次第に教わった。「私には新しいことばかり。宝物があちこちに転がっていた」
　吸収したことは、すぐに生徒に還元した。練習中はもちろん昼休みも利用して「講義」を続けた。�，任�い選手がいなくても倒す方法はいくらでもある��大けがをしないため、体の中心線をいためないように鍛えることがいかに大切か��自分の発想を大事にしろ、などを説いた。
　5年もたつと生徒たちは描いたプレーをうまくこなし、土台作りはできあがっていく。軌道に乗った30代は選手たちと一緒に動き回った。雨の中での練習で、生徒が目の前でわざと転び、水しぶきをかけてきた。そんなふれ合いが「楽しかった」という。
　でも、数年後のある日。同じ雨模様の練習で、今度は傘を差し出す生徒がいた。「兄貴分だったと思っていたが、選手たちにとっては、もう親父になっていた。ショックだった」
　84年、関東大会に初出場で優勝。そして96年12月。ついに高校日本一に輝く。108点差で負けた日から21年がたっていた。「私のチームにセオリーはない競技自体を知らないから、できたことかも知れないが、何でも挑戦してきた。その積み重ねだった。」
　監督就任から33年。「今も日々成長する生徒たちの姿を見るのが、実に楽しい」。24日、再び、全国制覇をかけた舞台に立つ。
【監督とは何ですか】ガキ大将でしょう。教えることもあれば、教えられることもある。みんなで遊んでいる感覚で1つの夢に向かっていく。
2006/12/25 (Mon) 監督とは？
　昨日の練習でまたけが人が出てしまった。突き指などを含めると毎週のように病院や保健室のお世話になっている。怪我の痛みは当然だが、試合に出られなくなる心の痛みを考えると監督の責任を痛感する。今回の件に関して３つのことを選手に話した。1つは怪我をした選手。孤独な治療、気のあせりはあるだろうが、直すことが最大の「練習」である。2つは、怪我をさせてしまった選手。プレー中に発生したことは”一生懸命”の結果であってやむをえない。人を怪我させてしまったことで心を痛めるだろうが、一生懸命プレーすることが何よりの償いになるであろう。そして３つ目は、チーム。練習したくてもできない選手がいるなかで、少しの疲労でプレーの質を落としてはならない。プレーできることを感謝してけが人のためにも勝利を目指して歯を食いしばって練習しなければなるまい。

　監督とは。朝日新聞では、まさに高校生とともにというタイトルで「シリーズ☆監督」が掲載されている。第１回は、名護・ラグビー部宮城博監督。以下引用。
シリーズ☆監督
高校生とともに��
沖縄の王者全国に挑む
名護・ラグビー部宮城博監督（５６）
「全国大会でこの戦い方が、どこまで通用するかが勝負なんです。」11月16日、全国高校大会沖縄県予選決勝。71点差をつけ、7年連続の県代表の座を手にした。最高気温は23度を超え、明るい日差しに照らされた選手の笑顔を見ながら、思いはすでに花園に向いていた。
　沖縄県には、正式な部活動としてラグビー部がある中学はわずかに３。ほかに中学世代のクラブチームはあるが、集まってくる選手に経験者は少なく体格も決して大きくはない。過去9度の全国舞台では初戦突破は3度だけだ。
　それでも、ひとつの確信がある。強いチームとの差は、経験ではなく「体力面」と言い切る。
　県での連覇が始まった頃から徹底的な走り込みを課した。ただのダッシュではない。様々な動きが要求される競技性を考え、走る途中に腹筋や腕立て、タックルも交えた実戦に近い練習をした。FWの平均体重で約10キロを上回る強豪との練習試合を繰り返すうちに、手応えを感じ始めた。「体が小さいうちの子は、全員が動き回れる」
　この手法は早大から採り入れた。現在は97年から2度目の監督をしているが、初めて監督に就いた翌年の84年。名護市役所を訪れ、早大OBの職員に頭を下げた。「名護を強くしたい。コーチ派遣をお願いできないか」
　自らは沖縄の高校を出て中京大でラグビーを始めた。早大とのつながりはなかったが、情熱は通じた。毎年夏にコーチが泊り込みで指導してくれるようになった。輪は広がり、トップリーグ・サントリーの清宮克幸監督、03年にイラクで亡くなった外交官の奥勝彦さんも来た。「刺激が少ない島にとって最高の練習を吸収できたのは大きかった」
　ただ、一度だけラグビーを嫌になったことがある。02年8月、鹿児島での試合で一人の選手が押しつぶされて動かなくなった。頚椎骨折。病院で亡くなった。「監督をやめよう」。そう思ったが、両親に言われた。「みんなのために続けてほしい。この子のためにも」。救われた気がした。
　今は練習中でも、全力での当たりは自分が見ている前でしかやらせない。「ラグビーは危険だが、素晴らしいスポーツ。教えられるのは自分しかいないんだ」
　27日に開幕する全国大会に向けて「正月を花園で迎えよう」と選手に語りかけている。そのためには２勝が必要だ。「できないことじゃない。沖縄からでもやれるというところをみせたいね。」
【監督とは何ですか】
子どもの夢をかなえてあげる仕事かな。自分の経験を伝えて、一緒になってそれを追うんだ。こんなに楽しいことはない。
2006/12/24 (Sun) 当たり前の日々に感謝
　街はクリスマスムードに包まれる中、我が滝学園は、本日も中１から高３まで特別授業で全学年が登校している。数年ぶりに愛知で開催された全日本総合も１日も観戦（お手伝い）に行くことができなかった。幸い好天に恵まれて、本日は午後から面談を済ませた後、暖かなグランドで指導することができた。
　今朝の中日新聞「２００６ぐっと来た一言」は今シーズン怪我に泣いた松井秀喜選手の言葉だった。５月１１日の事故で、日米通算１７６８試合で連続試合出場記録が途絶えた。苦悩の日々、孤独なリハビリ、当初３ヶ月の復帰予定も伸びていった。９月１２日「８番指名打者」で復帰すると５万を超える大観衆が総立ちとなった。この日４打数４安打で復帰に自ら花を添えて、いった。「うれしいです。グランドに立てるのは、怪我するまでの当たり前の日々がこれほどうれしくてありがたいということに、あらためて気づかされました」。この経験は何百本のホームランより尊い経験となる。

　新人戦尾張予選の経験。これもきっと県大会、総体予選、総体県大会に活きて来るであろう。
2006/12/23 (Sat) 「悔しい…だから変わる」
　中日新聞スポーツ欄に掲載されている「２００６ぐっときた一言」を毎日楽しみに読んでいる。いろんなスポーツの場面で真剣に戦ってきたアスリートの言葉は、重みがあり共感することも多いからだ。立浪選手、WBC（全日本チーム）、白鵬関など「ぐっとくる言葉」は自身にもやる気を与える。本日の紙面は中京女子大学野球部だった。以下、引用。

「こんなんで楽しい？悔しくない?」主将深沢の怒声を聞いて、真剣な思いが伝わってきた。女子だけのチームとして注目を集めた中京女子大公式野球部は9月9日、初めての公式戦で０−３５と大敗した。
　男子だけの大学野球に女子だけで挑むのは全国で初めて。昨年末に愛知大学野球リーグ加盟が決まると取材が殺到した。ただのランニングでも緊張して掛け声が出ない。キャッチボールをする姿をわずか３０センチの近さで撮影されたこともあった。
　注目されるためにやっているわけではない。部内でもめ、辞める選手が相次いだ。初戦を迎える時、監督は2代目、主将は3代目に変わっていた。
　初戦。ただグランドに立てたことに満足している選手がいたことを、深沢は許せなかった。野球が好きなら、なぜ負けて悔しくないのか。試合後、取材を受けてから、静けさが戻った球場の隅に選手を集めて怒った。
「これでいいと思うのかこれじゃいけないと思うのか。私は、もっとできると言いたいけれど、こんなんじゃ誰も信用してくれない」
　せっかくまとまりかけたチームワークを乱すかもしれない。それでも、言わないと気が済まなかった。翌日の試合、ナインは一段と大きな声で試合をもり立てた。第3試合では初得点、それも一挙5点を奪った。
　ナインはたくましくなった。グランドに入る前に、必ず帽子をとって一礼する。カメラが並んでも練習通りのプレーができるようになった。「取材してもらえてうれしい」という声も。初のリーグ戦は８戦全敗で終わったが、深沢は「みんなの気持ちが変わった」と笑顔をみせた。
「最初は野球がやれればどこでもよかった。今は、このチームで男子に勝ちたいと思う。まだ勝てるとは言えないけれど」

今年流行した漫画やテレビドラマの「ドラゴン桜」にも東大合格の第一条件で「勉強でできなったら悔しいと思うこと」をあげている。新人戦はよもやの敗戦。その悔しさは今でも忘れてはならない。
2006/12/22 (Fri) 新たな課題
　本日は終業式で、2学期が終わった。とはいっても明日1日休みをはさんで、明後日からは特別授業が始まる。まだ4日間授業が残されている。クリスマス･お正月ムードに入るのはまだ早い。授業と部活に集中できると前向きに受け止めたい。
　人数勝ち局面で今日はミスが多発した。パスミスやキャッチミスなど初歩的なミスや、味方の動きを無視した動き、タイミングの不一致、視野の悪さ、位置取りの悪さなど、数的優位の局面でミスは際立ってしまう。年末まではこの課題をしっかり克服したい。
　全日本総合では、学生チャンピオンの日本体育大学が、日本リーグ加盟の豊田合成、北陸電力を破る金星を上げている。県大会では滝もいくつかの金星をあげていきたい。
2006/12/21 (Thu) ミスを見逃さない
　本日も実力テストがあり、午後からは面談日であった。始まる時間が高2と高1･中3とまちまちであった。遅れてグランドに行ってみると、高1生ら「新チーム」のメンバーがしっかりと練習を始めていた。部員は面談の関係で全員は揃わなかったが、いるメンバーだけでもしっかり練習できていたように思う。こういう1日の練習が次世代への礎となっていくのであろう。
　部員が揃うといつもの実戦的練習へ。今日は設定して課題の本数をクリアしたが、ミスも多かったように思う。顧問の頭の中では「試合の場面」を想定しているため、「そのミスは致命傷になるだろう」というプレーも多々ある。とくに速攻の局面は、確実に得点できる反面、そこでのミスは逆速攻につながり恐れがあり、「ハイリスクハイリターン」なので精度を上げていきたい。50名近い部員の中で全部員が「試合」のプレーを想定してほしい。ミスを見逃さないように。
2006/12/20 (Wed) 課題の克服
　今日は実力テスト及び面談日。本来、今日から愛知で開催される全日本総合の運営協力に行かねばならないが、校務の都合で失礼して大変申し訳ない思いでいる。その分自分の職務を全うしようと思う。
　生徒は、今日も穏やかな陽だまりの中で練習することができた。面談でグランドに行くことが遅れたが、残りの時間で主将にチームの「課題」を決めさせて実行させた。与えられた課題ではなく、自ら課題を定めた。残念ながら目標をクリアすることはできなかった。しかし、その次は目標を達成してくれるものと思っている。こつこつと日々の課題を克服し、大きな目標を達成しよう。
2006/12/19 (Tue) 組織力の徹底
生徒面談日2日目。短縮授業でいつもよりは練習時間が取れる。12月だが穏やかな太陽の光に恵まれ、日没までの2時間あまりの練習をすることができた。強豪校と戦い勝利を手中にするために何が必要かを考えると、組織力を徹底することが不可欠と思われる。小さなありが、大きな獲物を倒すために団結するように。組織の徹底をはかるとこれまで見過ごしてきたプレーもさらに精度を上げるために意識を高めていかなければならない。たとえば、ファールでとめられていたプレーは、記録上エラーにならないかもしれないが、得点が取れなかったという点では「マイナス」になるのである。すべてを得点に結び付けられるように。徹底して組織力を鍛えよう。
2006/12/18 (Mon) 基本は遊び、楽しい→高い次元へ
　月曜休みだが、外は快晴。気温はやや低いものの練習にはもってこいのコンディションであった。練習できないのが残念。だが、今日はいつもの65分授業とは違い50分授業で5限で終わったため、生徒はいつもより少し早く帰宅できる。いい意味での気分転換をして明日からの練習に備えてほしい。今日からは生徒面談日でもあり、担任の先生からも刺激を受け、勉強に向かうきっかけになってほしいとも願う。
　グランドは中学も休みで閑散としていたが、このときばかりはと、女子同好会部員と練習をした。普段はあまり目をかけてやれないが、久しぶりに鬼ごっこやハンドリング練習など基礎的な練習を行ったが、本当に楽しく練習できたと思う。スポーツの起源は遊びから。ルールにのっとり真剣勝負をすることが根源的な楽しみになっていく。練習環境は著しく限られるが、工夫を凝らして自分を高めていくことが高い次元につながっていく。
　それぞれのステージで自分を高めあっていこう。
2006/12/17 (Sun) 個人でだめなら組織がある
卓越した個人技をもつチームに歯が立たないことがある。しかし、勝負はあきらめたらすべてがおしまいだ。どんな劣勢の局面でも一縷（いちる）の望みがあるのならば、それを手繰り寄せる方法を考えねばならない。現チームにとってそれは、今ここでは、「組織力」ではないか。個人技は地道にこつこつと練習を積んでいかねばならない。もちろん、組織力も強固なものにするのにはじっくり時間をかけねばならない。しかし、組織力は個人の役割の徹底とチーム全体の意思統一を深めていけば活路が見出せる。しっかり守れる組織のディフェンス。そしてそつない速攻。のこり1ヶ月弱。最後の最後まで望みを捨てない。全員ハンドで奇跡を起せ。
2006/12/16 (Sat) 道徳的に正しいことはハンドボールでも正しい
　午前中は、土曜講座のオープンキャンパス。80周年記念最後の行事で多くの方が開かれた滝学園に来校された。生徒の参加も、そしてハンド部員の参加率もいつもにも増して多かったように思う。知的好奇心は、体を動かすスポーツにも絶対に役に立つ。
　午前中は晴れ間が広がっていたが、午後からは少し曇がでてきた。気温は思いのほか下がらずに暖かな天候の中で練習できたことに感謝である。
　儒教の道徳心の中心は仁だとされる。仁の基本はまごころ（忠）と思いやり（恕）であり、親子･兄弟をはじめとする、社会全般の人間関係に使われる。自分の欲望を抑えて、社会の生活を営む決まりや形（礼）に従うことができれば（克己復礼）、その人は仁である。この教えはハンドボールの技術そのものである。まごころと思いやりのあるパス、自分を抑えて味方を活かすプレー。道徳的に正しいことはハンドボールでも正しいのだ。ハンドボールの聖人君主たるよう己を磨こう。
2006/12/15 (Fri) 意思疎通の大切さ
3日ぶりに晴天に恵まれた。冬の日差しは穏やかで残念ながら、グランドの水を飛ばすほどの勢いはなかった。選手が必死に土を入れグランドを整備するが回復するまでにいたらなかった。しかし、大会までの時間を考え、そのぬかるんだグランドで30分程度の練習を断行した。ぬかるんだグランドで足をとられ、また3日間ボールを扱っていないブランクがあるのかボールが手につかない。エラーはある。しかし、その後のプレーには「考え（判断力）」がいる。そしてその自分の判断を味方に伝えるコミュニケーション（意志伝達）が必要だ。そのツールには、声がある。目がある。めまぐるしく変化する状況の中で、的確な判断をし、それを伝達し、状況を自分の力で変えていくことは、実社会でも問われる必要な能力になるであろう。大所帯であればあれほど意思疎通は重要になる。引っ込み思案では、上達しない。積極的な姿勢でピンチを救える選手になろう。
2006/12/14 (Thu) 雨天練習3日目
　三日坊主。仏の顔も三度まで。三度目の正直。二度あることは三度ある。三にまつわる格言は多い。今日もまた朝からの雨で3日連続の雨天練習となった。雨は小降りであったが、「継続は力なり」で、少雨の中でもランニングトレーニングを行った。途中、会議のため、ストップウォッチを計時したまま、会議会場に向かったが、20分経過、30分経過をみるたびに選手の様子が頭に浮かんだ。勝利を目指すチームに妥協はない。まして自分に妥協することは許されない。選手を全幅に信頼している。
　
　数日前、教師を目指す学生からのこのＨＰの掲示板に書き込みがあった。偉大な教師に囲まれ、未熟な自分が「教育とは何か」を語れる資格もないが、現在教育再生会議の委員を務めている「ヤンキー先生」こと義家弘介先生と瀬戸内寂聴さんの対論集「私の夢　俺の希望」（ＰＨＰ研究所）のなかで義家先生の言葉が印象に残った。

人は人としてうまれてこない。
人は「希望」としてこのよに誕生し、
その「希望」が躾けられることで、覚え、学んでいく、
そして友情を覚え、愛情を覚え、絶望を知り、
やがて人間になっていく。
その「希望」が人間になるまでの
プロセスを支えるものこそが、
教育なんだ。
だから、目の前の子どもこそが「希望」なんだ。

また、卓球界の名将青森山田高校総監督の吉田安夫先生の指導理念は「君ならやれる」と選手の可能性を信じることだそうだ。

ともに主役は子どもたちだ。
2006/12/13 (Wed) 全てのことに全力を
　朝方は青空も垣間見えた。天気予報は傘マークであった。外れてくれることを祈ったのだが、予報どおり午前中から雨が降った。練習の始まる4時ごろには雨は上がったがグランドは回復せず、昨日に引き続き外のランニングコースで走り込みを行った。ちょうど1ヵ月後に大会を迎える。とにかくできる時間にできることをやるしかない。
　そういった短時間の中で力の出し惜しみは何の意味もない。練習でできないことが試合でできることはない。今、ここで、全力を尽くせないものは試合でも全力を尽くすことはできないだろう。些細なことかもしれないが、その些細なことにもこだわりたい。有限な時間を有効に使うためには、すべてに全力を尽くすことしかないような気がする。
2006/12/12 (Tue) 雨天練習
　朝からあいにくの雨模様。昼過ぎに雨は上がり雲の切れ間から青空も少し垣間見えたため、わずかな期待を持って5限終了後、第4グランドを見に行くが残念ながらグランドは回復していなかった。久しぶりの雨天練習で学校の外のランニングコースを10周(1周約4キロ)でタイムトライアルでトレーニングを行った。昨年は12月の雪で冬休みに走りこんだ記憶がよみがえる。ハンドボールで使う筋力とは異なるかもしれないが、この走りこみは、まさに体力の基礎になるであろう。年始のスキー実習を考えるとこの走り込みには大きな意味がある。1月13日2試合戦う体力をつけることは最小限度必要なことなのだ。
　練習は短時間で終わった。ありとキリギリスは冬に備えて春夏に蓄えるが、我がハンド部は春の決戦に備えて冬場に知識の蓄えをしなければならない。いわば練習の一環として勉強も全力投球するように。春にキリギリスにならないように。
2006/12/11 (Mon) スモールステップ
　定期テストも先週で終わった。しかし、わが学園には年末恒例の実力テストが来週早々に控えている。範囲のない「実力」テストだが、何もやらないよりは、何かに取り組んだほうが、結果はよくなることは間違えないであろう。また、その自分の意志で取り組む姿勢が、のちのち大きな財産になっていくであろう。月曜休みも定着したが、与えられた課題をこなすだけでなく、好きな勉強にうちこむ、そんな時間の使い方をしてほしい。当然、課題をしてからの話だが。
　昨日の中日新聞のコラム「中日春秋」に、ひきこもりから、２５歳でカウンセリングを受け５年弱８０回に及ぶカウンセリングで社会復帰を果たした青年の記事が掲載されていた。東京の有名私大に合格後休学し、翌年復学するが結局退学。北海道の自宅でひきこもる。すべての始まりは小学４年生のときに１週間いじめられたこと。「人生最大の危機だったのに何もできなかった。」再びいじめられるのが怖く「できる子」になろうとするが、思うようにいかない。「だめな人間は負ける。負ける前にやめれば勝ち負けはなし。」これが本人の出した悲しい結論であった。転換点はボランティア活動。同世代では緊張しても年上の人とは世間話ができるようになった。スモールステップが効果的だった。
　「スモールステップ」は、目標を達成するときにでも必要だ。チームはいきなり強くはならない。すぐに結果が出るほど甘くはない。一歩一歩地道に努力を重ねることだ。勉強もチームも人生を生きていくうえで。
2006/12/10 (Sun) 切磋琢磨
　チームの活性化を目指し「改革」を合言葉に徹底した革新を行っている。勝つかも知れないチームではなく、勝てるチームをつくるためだ。穴を防ぐ、だまされない確かな技術、チームの和を重視している。一筋の光明がさしたような気もする。その分、過酷だが、選手内の競争も激化するだろう。勝つための前向きな競争だ。互いに勝つためには何をしなければならないか。考えに考え知恵を絞ることが大切である。険しい道であることは十分承知している。しかしあえてチーム内での切磋琢磨に期待したい。
2006/12/9 (Sat) チーム改革
　朝からあいにくの雨。朝からのグランドでの練習は早々と中止。午後から半面だけ体育館をお借りして練習させていただいた。中３から高２までそれぞれが課題を持ち、練習できたであろうか。３学年が同じ練習メニューをこなす意味はそこにあるからだ。
　さて、新人戦。振り返れば３位という結果は誰もが満足していないであろう。何かが足りなかったのだ。現状維持は停滞の始まり。チーム内で改革を実行していくことは前に伝えた。組合せも決まり、いよいよその改革を断行するときが迫った。大それたことではない。意識を変えることだ。明日から始めよう。改革を。
2006/12/8 (Fri) 勝ちたい思いを形に
　今週はテストの関係で週末、木・金と2日続けて職員会議となった。練習開始時間に指示を出しグランドを後にする。ただでさえ練習時間が乏しく、少しでも指導をしたいのだが、選手の自主性を信頼するしかない。今日は昨日からの雨でグランドがぬかるんでいたが、早く来た2年生が率先して整備を行い練習環境を整えた。県大会は１戦必勝で戦っていかなければならない。勝ちたい思いをどんなものであれ、形にしていくことが大切だ。週末の練習。足りない分を補って実りある練習にしていこう。
2006/12/7 (Thu) 対戦相手
県大会の組み合わせが送付されてきた。色んな皮算用はあるかもしれないが、決められた対戦相手に対し、最大限の努力と知恵を使い、目標達成に向け邁進するしかない。いかなる強豪校と当たろうともその知恵を使い自分を高めていくことがその先の結果につながると確信している。見えない敵からユニホームを着た具体的チームに変わった。限られた時間、与えられた環境でチーム状態をベストに持っていこう。それがこれからの課題である。
2006/12/6 (Wed) 練習再開〜県大会ベスト8目指して
　第4回定期考査もあけ、今日から練習を再開した。怪我などで全員そろわなかったのは残念だが、怪我から復帰した選手もおり、よいスタートが切れた。天候も暖かく普段もなかなか練習時間を確保することが難しいため、テスト明け初日ではあったが多目の練習時間をとった。途中、部室やグランド、トイレ掃除も行った。いやなことから逃げていては人間の成長はない。世にはくさいものにふたをする風潮もあるが、滝高ハンド部のOBは、障害や困難を自分の力で解決できる人間になってほしいと願っているからである。声だし、準備、後片付け、試合に出る以外にもグランドにはいくつもの｢教材｣がある。優勝を逃した現チームは、その結果を謙虚に受け止め、自ら学んでいかなければならない。それが、次なる目標である｢県ベスト8」を達成させる最低条件である。
　県ベスト８は下方修正ではない。総体でベスト4に入るステップだ。過酷な日程も考慮に入れ目標達成まで突き進めもう。
2006/12/5 (Tue) 切に願う。
いよいよ明日からテストがあけ久しぶりに練習を再開することができる。本日、新人戦の抽選会があるという話も耳にした。郵送で送られてくるまで、組合せは分からないが、相手がどこになろうと自分たちのハンドボールを確立し、試合で実践できるよう準備を進めていかなければならない。「この心あながちに切なるもの、とげずといふことなきなり」強く願えば、願いはかなうという意味であろう。強く強く願い、目標到達まで頑張りぬこう。明日から戦いのスタートである。