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顧問の練習日記です。

2006/12/4 (Mon) いよいよあと２日間
週があけて月曜日となった。急に冷え込みも厳しくなった。テストも水曜日であける。厳しい寒さもわれわれを容赦はしない。けして恵まれた環境で練習できるわけではないが、これまでもこの厳しい寒さの中でも練習し続けてきた。こんなときは高橋尚子の座右の銘を思い返す。「何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く。」自分にも気合をいれ、採点と格闘している。いよいよあと２日。水曜日は太陽の出るのを期待したい。
2006/12/3 (Sun) 心の強さ
　一段と冷え込んだ日曜日。身と気を引き締めて試験勉強に集中できたであろうか。
　ウィンタースポーツもこれからが本番。とくにサッカー、バスケ、ラグビーなどの高校スポーツは年末から年始にかけてが３年間の集大成となる試合でいろんなことドラマがあり、毎年楽しみにしている（ハンドボールは新チームで選抜が実施される）。サッカーでは野洲高校の個人技が高校スポーツ界に新風を吹き込んだのは記憶に新しい。
　プロのスポーツの「プロ意識」はアマチュアスポーツでも見習うべきことが多い。見返りを求めず全身全霊で勝利を目指すという意味では、われわれも「プロ意識」は持たねばならないからである。
　J1で年間優勝に貢献した浦和レッズのDF田中マルクス闘莉王の「ひと」の記事（１２月３日朝日新聞）はそのことを物語る。以下引用。

リーグの年間最小失点を記録した浦和を攻守で支えた。DFながら、チーム２位の７得点。獅子奮迅の活躍だ。「優勝したい気持ちは誰よりも強い」と言い続けた。無念の記憶は、０４年の横浜F.マリノスとのチャンピオンシップ。１−１の引き分けで迎えたPK戦。浦和の一番手として登場したが、GKに止められ、年間優勝を逃した。今年元日の天皇杯決勝も、病床の母を見舞うため母国ブラジルに戻り、優勝を決めたピッチにはいなかった。祖父母が日本生まれの日系３世。１７歳のとき、千葉・幕張渋谷高に留学した。当時から「死ぬ気で戦う」「気合」が口癖だった。サッカーでの成功が、人生の成功への最短距離というブラジルの環境。強いプロ意識があった。年上にも遠慮のかけらもない。渋谷幕張高の宗像マルコス望監督は、闘莉王が先輩の首根っこをつかみ、「何で走らないんだ!」と怒鳴っていたのを覚えている。浦和でも三都主アレクサンドロと言い合う場面はおなじみだ。０３年に日本国籍取得。０４年アテネ五輪に出場し、今年、日本代表入り。ミーティングでオシム監督に真っ先に質問をぶつけるのが恒例だ。満身創痍のリーグ終盤。肉離れの可能性が高かった左うちももは深刻だったが、「結果を知ったら弱気になる」と、検査を受けず２日の最終戦に先発、フル出場を果たした。

目立たぬが、地元中日新聞には２人の若者チャレンジの記事があった。愛知県一宮市生まれの哲光は１９９８年、式秀部屋に入門、三段目まで上がったが０４年初場所で左腕を骨折、さらに０５年の秋場所で左ひざ靭帯を断裂した。２度の大怪我にも負けず、九州場所では序の口７戦全勝だった。もう一人は現役名古屋大生の舛名大（ますめいだい）。国立大出身力士は史上２人目だそうだ。２人の力士にも「心の強さ」を感じる。
2006/12/2 (Sat) 知恵と知識
　定期考査中の土曜日。昨年の今頃は、中学県大会で滝中初陣のベンチ入りをしたことを記憶している。あれから１年。その選手たちは今、高校チームに全員が登録し、滝の６年体制の初代として新たな歴史を刻む代として周囲からも期待が寄せられている。昨年の経験を生かすためにも今勉強してさまざまな知識を身に付けてほしい。
　高校生にとっても勉強で身に付けた知識は、受験や将来の仕事のみならず、ハンドボールや生きることにもすべてが役立つ。「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ぶばざれば則ち殆うし」（『論語」）どんなに勉強しても、自分の頭で考えない限り、生きた知恵とはならない。思索のみにふけって先人の業績に学ばない者は独善に陥る。なぜ学ぶのか？何の役に立つのか？さまざまな疑問も起こるであろう。「考える」ことも知恵となる。
2006/12/1 (Fri) 真人
　師走に入った。今年もあと１ヶ月。寒さも増しいよいよ本格的に冬も到来する。テストも土日に入り一息。ただ、ここで気を抜いて昼夜逆転の生活などを送らないように。気の緩みが体調を崩す素になるかもしれない。老荘思想では道理を悟ったものを真人という。真人は、逆境のときでも無理に逆らわず、隆盛のときでも勇みたたず、意図的に事をはかることもない。「真人は息は踵を以ってし、衆人の息は喉を以ってす」（『荘子』）。衆人の息は喉でするように浅いが、真人の息は踵から吸って息を全身にいきわたらせる深く静かな呼吸である。どっしりと構え、普段通りの生活を送るように。テスト中も年末年始もどっしり構えて新人戦を迎えられるように。
2006/11/30 (Thu) テスト初日
第４回定期考査が開幕した。選手のみんなには、よいスタートを切ってこのあとを調子よく乗り切ってもらいたい。他校にはない、「火曜学習会」なる目に見える（愛の？）鞭がまっているためではなく、自分自身の向上目指して頑張ってほしい。我が家では、新年を迎えるための年末の準備が始まった。年末年始も家族には迷惑をかける。一気にやろうとすると疲れるがこつこつやれば、環境の変わり方にうれしくもなる。こつこつ積み上げていくことはすべてに共通している。指導者としてもすべてのものをハンドボールへの力に変えて生きたい。「仏道をならふといふは、自己をならふ也」（道元『正法眼蔵』）。これを「ハンドボールといふは、自己をならふ也」とおきかえている。
2006/11/29 (Wed) さあ、勝負
いよいよ明日から第４回定期考査が開幕する。学園では高２生もこの頃から１年後のセンター試験もちらつき始め、受験モードに「シフトチェンジ」する時期だ。職員室でも質問を待つ生徒が列を成している。部員の準備も整っただろうか。正月の明けの県大会はとにかく２日間戦うことを短期目標にしている。２日目にいくということはベスト８に行くということだ。長い時間の戦い、限りある時間の使い方のシュミレーション、すべてがもう県大会の準備にもつながっている。この５日間。何事も全力投球が滝高ハンド部の精神だ。
2006/11/28 (Tue) 先憂後楽
先日の８０周年記念式典の際、滝学園の理事長の言葉が耳に残っている。「教師は生徒に５時間勉強しろ、といったら６時間は勉強しなければならない」と。もちろん勉強時間はたとえであると思うが。新卒で滝学園に赴任したため他校の様子は分からないが、滝学園の職員室は「不夜城」といわれるほど、教師たちは夜な夜な教材研究に人生をかけている方が少なくない。５時間勉強しろと「いったら」ではなくて、教師が、６時間勉強して「いるから」、生徒にいえるのである。昔の言葉に先憂後楽という言葉がある。「天下の憂えに先んじて憂え、天下の楽しみに後(おく)れて楽しむ」という指導者のための言葉でもある。勉強もハンドボールの関係も今は「先憂後楽」であろう。新人戦県大会でハンドボールに集中するためには、今勉強しておかねばならない。そして、社会にでてからは、先憂後楽を実践できる指導者にたる人物に成長してほしい。
2006/11/27 (Mon) プロ根性
不覚にも昨日風邪をこじらせた。夜は嘔吐で眠れなかった。幸い日曜日で睡眠をとり、月曜日からの授業に備えた。食事は２４時間ほとんどとらなかったが、熱は少し下がったため意地で学校に向かった。朝礼で教室に入ると気が引き締まる。授業も必死でやり終えた。職員室でマスクをした風邪気味の先生に様子を伺ってみた。栄養ドリンクを飲み、点滴をうってでも授業を欠かさないようにする先生方がいた。これこそプロ意識なのだろう。授業が命。そのためには体が資本なのだ。風邪を引かないことが何よりだ。しかし、そのあとの根性は勉強でもスポーツでも仕事でも大切なことであろう。無理を美談にとは思っていない。しかし、その精神は自分も含めて見習わなければならない。
2006/11/25 (Sat) 歴史の重み
午前中、滝学園講堂にて学園創立80周年記念式典が厳かに執り行われた。自分自身も何かの縁でこの学園にお世話になって10数年の月日が流れた。80周年記念誌には、70周年から変わったことということで、我がハンドボール部が他のクラブよりも多めにページを割いていただいた。（生徒には月曜日に配布予定である。）ハンド部が創部されてまだ8年（8代目）だ。あっという間に時は過ぎたが、それにしても80年という時の積み重ねの歴史に圧倒される。何百人という先生と何万人という生徒の人生や青春がこの学園には詰まっているのである。自らの職責を深く自覚し、新たな歴史を刻まなければならない使命感が沸いてきた。現中3が高3になるころには滝高ハンド部10周年を迎える。何か大きなものを得たい。
2006/11/24 (Fri) 正義は力
　幼い頃のプロレス漫画の冒頭に主人公が放つセリフで「力が正義ではない、正義が力だ。」という言葉があった。世の中には理不尽なこともあり、いわれなき汚名をきせられることもある。権力や暴力による脅しもあるかもしれない。正義を貫くことは大変勇気がいることだ。自分の愛するもののために戦うことと同様に。かつてギリシアの哲学者ソクラテスは、不正やいわれなき告発に敢然と立ち向かい、愛する郷土アテネのために「悪法も法なり」と一命を賭して正義を貫いた。
　ハンドボールとは関係ないが、正義について考える１日であった。
2006/11/23 (Thu) 大切なのは倒れないことよりすぐ起き上がること
　勤労感謝の日。昨日から試験週間に入り、今日から２週間勉強に専念する期間となった。特に新入部員の中３は、踏ん張りどころのテストである。中学「引退後」迎えた第３回定期考査から、高校部活の「入部後」迎える第４回定期考査。よいスタートを切ってもらいたい。
　試合の勝敗や試験のでき不出来など、人生には多くのつまづきもある。しかし、「大切なのは倒れないことよりもすぐに起き上がること」だ、は先日亡くなられた斉藤茂太氏の言葉。新人戦のつまづきを引きづらず次に早くたちあがるためにも、そして自分自身のためにも、今は「勝負脳」をテストに向けて働かせてもらいたい。
2006/11/22 (Wed) だますか、だまされるか
　相手を打ち負かすスポーツにおいて駆け引きは、必要不可欠な要素だ。自分の目的地から離れているステージでは、ただ、シュートを速くするとか動きを速くするだけで通用するかもしれないが、自分の目的地に近づくにつれ駆け引きの要素は大きくなる。誤解を恐れずに言えば「だますか、だまされるか」だ。ミスの多い選手をみると、相手にプレーにだまされてミスを誘発している場合が多い。相手のみならず、味方の動きにだまされて（見極められず）パスミスをしてしまうこともある。力の差のあるチームと対戦したときにはミスは少ないが、チーム力が拮抗している、または格上チームとあたったときに、普段はしないミスを連発するのはこのためだ。相手のディフェンスやオフェンスに「だまされる」ケースが多いのである。駆け引きで相手を上回る（だます）ことができるには、周到な練習と的確な判断力が必要だ。ミスを減らすというマイナスから０への（消極的）上達も、実は個人技（個性）を磨く０からプラスへの（積極的）上達が鍵をにぎっているのだ。何でうまくならないのだろうと首をかしげる選手もいるが、その壁にぶつかったときは、ほかの選択肢はないのか？選択肢を増やすための視野は広げていたか？など具体的なプレーの映像を思い描いてみよう。そして、失敗を恐れず、あとは果敢にチャレンジすることだ。

新人戦が終わったあとのチーム状況をみるにつけ、勝負の心と技術の向上は強い結びつきがあることを思い知らされた。勉強でも勝負の心は身につく。今やらないものはいつまでたってもできない。第4回考査、真剣勝負だ。
2006/11/21 (Tue) バケツの穴
　昨日の練習休みの際に、いろいろと自分なりに考えたことを選手に伝えた。練習は火曜学習会の都合で、またまた、半分ほどの人数になってしまったが、少しぬかるんだグランドでも１年生が手際よく整備し、短時間で実りある練習ができたように思う。ミーティングで話したことは、一生懸命バケツに水を汲もうとしても穴が開いていたら満杯にはならない、という比喩を使い、ディフェンスの穴や戻りディフェンスの穴を指摘した。みんな本当に一生懸命練習している。しかし、ちょっとした心の穴から水が漏り、練習が徒労に終わってしまう。穴を埋めるのは、選手しかない。監督は水を組み入れる手助けはできる。しかし、穴をふさぐのは選手しかできないのだ。抜本的なチーム改革にメスを入れる。選手は、そのことを認識しただろうか。これはある意味チャンスである。互いにチーム内で切磋琢磨し、チームの「和」をつくっていこう。
2006/11/20 (Mon) 巧さを身に付けるには
　月曜休みも定着した。第３回定期考査がついこの間終わったばかりと思っていたらすでに第４回定期考査が間近に迫っている。勉強にも力を入れてほしい。
　今週も残すところ練習できるのはあと２日に迫った。しかし、大切な２日間。少しでも勝利に近づけるような練習を心がけたい。この月曜日は、その週の練習プランを立てるための時間にも使っている。過去の試合のビデオをみると、滝の「自滅」パターンが本当によく分かる。最初の１０分と勝負を決める最後の１０分でまるで別のチームのようなときもある。安定した力が発揮できないのは、いろんな意味で「巧さ」が足りないところが大きい。巧さを身に付けるにはどうすればよいか？指導者としては、一番悩ましい。追求していけば、やはり選手がその状況に応じて最適な選択を自分の頭で考えてできるようにするしかないように思う。残り時間、点差、ディフェンスとの間合い、視野の取り方、めまぐるしく変わる状況を的確につかみ、最適な判断をするしかないのだ。体力や持久力も当然必要だが、とくにボールを裁く回数の多いバックプレーヤーには急務の課題である。
2006/11/19 (Sun) 因果を追求
流れがよいときはディフェンスの足も動き、果敢に速攻をかけることができる。ところがいったんペースが乱れると建て直しを図ることができず、ミス→逆速攻→気力がなくなる→ミスの悪循環に陥る。ときにはミスをしても戻ることさえしない選手もでるようになる。ベンチとはしては打つ手がない状態だ。ミスが多いチームだけに正確にプレーしよう、と伝えてきたが、正確にできない原因は単なる「性格」だけでなく、プレーの面に原因があることが分かってきた。ミスにくよくよせず前向きに考える考え方も必要だ。ただ、精神論ですむほどスポーツの世界は甘くないのである。日々の鍛錬で技術を積み上げていくしかないのである。その意味での精神力（忍耐力、持続力）は大切だ。相手に逆速攻を食らわないプレーをするには相手の裏をかくプレーの幅、プレーの選択肢を増やすことが急務の課題である。１つ１つ丹念に技術を鍛え上げていこう。
2006/11/18 (Sat) ハンドボールの楽しみ
　午前中は小学生対象の部活動体験（オープンキャンパス）で、高１年生とともに９０分間練習を行った。最初にハンドボールをやったことある人、と聞いてみるとだれもいなかったが、鬼ごっこのアップから始まり、ハンドリング練習、パス練習、シュート練習、そしてゲームまで行いあっという間に時間が過ぎた。練習の最後に、ハンドボール楽しかった人？と尋ねると参加者全員が元気に手を上げた。最後には、指導してくれた１年生にも、そしてつれてきてくれた保護者の方にも「ありがとうございました」とあいさつをした。すがすがしい練習であった。
　午後からはグランドで高２から中３までの練習。平日の練習と違って、たっぷりと時間をかけて練習できるのはやはり楽しい。
　夕方は大学クラブの創部４５周年記念式典に参加。旧チームメイトや先輩、後輩と昔話に花が咲き、楽しい時間を過ごすことができた。
　深みのある楽しみは真剣勝負の賜物と少し自分にもご褒美を与え明日からの活力に変えていきたい。

　小学生・中学生・高校生、それぞれが自分の人生のステージで真剣勝負をしよう。
2006/11/17 (Fri) 人間力を磨く
　今週は天候にも恵まれ、平日の練習をすべて行うことができた。今日も明日のオープンキャンパス「部活動体験」の打ち合わせのため、少しグランドに出るのが遅れたが、４０分ほど選手の指導をすることができた。昨日のNHKの番組「プロフェッショナル」でみた陸上の高野コーチではないが、選手に自分の気持ちを乗り移らせるためには、４７人いる選手の個性を知りたい。一人ひとり観察するには、時間はどれだけでもほしいと願う。
　今朝の中日新聞のコラム「中日春秋」にアフォリズム（警句）ではっと気づかされる作品が目に留まった。「俗に言う毒にも薬にもならない人は、ガラスケースの中のランチメニューに似て、いくら時間をかけても、何の味もしない。」そんなランチメニューに自分も含め選手はなっていないだろうか、はっとさせられる。前述の高野コーチは、教えすぎず見放さずの指導方針で、最後には選手に自分の答えを見つけさせた。それは、自分の人間力が自分の前に立ちはだかる壁を越えさせた自身の経験からきている。「人格を売れば金持ちになれる。だが、後に人格を取り戻そうとしても金では買えない。」
　明日は小学生対象のクラブ体験で１年生が手本を見せる。指導するゆとりも人間力になろう。
2006/11/16 (Thu) 小さな目標をこつこつ達成させよう
　次の目標（大会）は、年明けの県大会だ。2ヶ月ほどの時間がある。第4回定期考査、年末年始休み、高2のスキー実習、宿題テストとまだまだ先にあるように感じられるかもしれない。日々の練習の中で目標を見失っている選手はいないとは思うが、（心の中が絶えず変化する）人間である以上、少なからず気の緩みを招いてしまうこともあるかもしれない。そんな時は、自分なりに小さな目標を立ててみてはどうだろうか。もちろん、チームとしても具体的な課題は提示していく。それプラス自ら課題を設定しそれをクリアしていく。与えられた課題ではなく、自ら設定することが大切だ。大きな目標を達成するためには、小さな成功体験の積み重ねが実を結ぶ。気を緩めている時間はない。
2006/11/15 (Wed) 空間を認識
ずいぶん寒さも増してきたが、グランドでは50名弱の熱い練習が続く。オールコートを使っての実戦に近い練習メニュー。高2から中3までが入り乱れて、各自の技術を披露し切磋琢磨している。中３生で多いのが、突っ込みすぎて、全体が見えなくなること。ディフェンスから速攻の場面で、つなぎ役が誰もおらず全員、ボールも見ずにフロントコートに飛び込んでしまうことがある。自分を作戦版の「磁石」の1つに見立てどこに立つと有効な攻撃ができるか、考えてみよう。空間を認識する力は、団体スポーツにとって必要不可欠。早いシュートや切れのあるフェイントと同じ武器である。
2006/11/14 (Tue) 積極的に勉強しよう
　火曜日。本校では、英語、数学において、火曜日に特別に授業が行われる。全員ではなく、「選ばれたもの」だけだ。不名誉にも、今日の練習では半分とは大げさだが、3分の1ほどが練習に出られなかった。とくに新入部員の中3生はまさに半数が練習に出てこられない状況である。昨日の「勝負脳」ではないが、勉強も運動も究極のところ「勝負脳」は同じ脳を使う。勉強ができるということもスポーツにも絶対にいきてくるのである。中学の学年の先生に授業中の態度など調査をしたところ、プレーに頭を使っている選手といわれたことをこなしているだけの「支持待ち選手」と授業中の積極性（消極性）は相関関係があるように思えてならない。結局、何事も積極性がなければ身につかないのである。
　日没が早くなったこともあり、ボールを使わないトレーニングを今週から実施することにした。やらされていては絶対に力にならないであろう。何のためにやるのか、自分で考えて行動しよう。
2006/11/13 (Mon) 勝負脳を鍛える
　緊張して実力が出せない、ここ一番で集中できない、いくら勉強しても力がつかない、競り合いになると弱い、同じ失敗を繰り返す、不利になるとあきらめる、弱い心から産み出せれるマイナスの思考の数々だ。思い当たる思いをした人も少なからずいるであろう。
　勝負の「脳」と人間の心の関係を脳外科の見地から解説した『＜勝負脳＞の鍛え方（林成之著　講談社新書）』を読んだ。人間の知能には４段階あり、�ゝ�憶する能力（知識を脳に取り込む能力）�▲ぅ瓠璽元�憶を作る能力（知識を脳で再構成する能力）がまずある。学校の勉強ではとかく�，稜塾呂世韻如崙�がよい」と判断されがちだが、いざ試験になると「勝負脳」が働かずもっている力が出せない人も多いだろう。試合に勝つ（成功を収める）には、さらに必要なものは第３の知能、つまり、表現知能（表現する多重知能の能力）と、そして勝負脳としてもっとも重要な独創性や創造力を生み出す能力（独創的創造能力）が必要である。ときには最悪の場面を想定したり、自分が勝った時の場面をリアルに想像したりする緻密な心の動きが重要なのである。
　そしてその脳を動かすのが「心」である。なぜなら人間は自己保存の原理を持ち苦を避け快を求める本能があるため、楽しいことは積極的に取り入れようとし、辛いことは無意識のうちに避けようとするからである。楽観的で明るい性格ほど勝負には向いているといわれるわけがここにある。

著書では作者の普段の外科医としての「勝負脳」の鍛え方も披露してある。�ヾ躙韻鯣鬚韻觜堝阿鮨瓦�ける。��緊張しない集中力をつける。�７菽任伴孫堽蓮覆鮹辰┐襦豊ぬ楡�と姿勢（を保つ）。人の命を預かる医者のプロ意識。医学部志望の多い、選手にもぜひ読んでほしい。
2006/11/12 (Sun) 確度（精度）をあげる
　各地区では今週熱戦が繰り広げられたようである。尾張地区は一足速く予選が終わっているが、大会同様の緊張した練習を経験し「脳が汗をあく」ような体験をしたい。
　強豪校と呼ばれるチームに、みんなはどんなイメージを持っているだろうか。ものすごいロングヒッターがいるとかゲームセンスのあるセンタープレーヤーがいるとかとかく個々の飛びぬけた技術に注目が集まる。高いレベルではチームの個性がなければ勝負にはならない。しかし、そのレベルに到達する前に、強豪校と呼ばれるチームには伝統に裏打ちされたプレーの正確性があるように思う。速攻の３対２や２対１は確実に点数に結びつける。ノーマークシュートさえも工夫に工夫を重ね、高確度（精度）で得点していく。今、わがチームにかけているのはそのところであるように思えてならない。豊富な練習時間が確保されているわけではない。だからこそ、ありきたりだが、１つ１つのプレーを真剣に、粘り強く、あきらめずにトライしてほしい。
2006/11/11 (Sat) 立ち上がれ
前を向いていこうとは、おきてしまったことを後悔せず、しっかり反省し、次には必ず結果を出そうという意味である。敗戦を何も感じずに、ただたんたんと練習することを意味しているのではない。負けたからすぐに変われるほどチームは便利にできていない。どん底から這い上がり、粘って粘ってチームを変えていくしかないのである。どんな勝利も近道はない。学問に王道がないようにハンドボールにも王道はない。日々の鍛錬しか自分たちの技量を上げていくことはできないのである。できないできないといっていてはすぐに引退の時期が来てしまう。今、すぐやるしかないのだ。チームでできることを今やっていこう。
2006/11/10 (Fri) 時は金なり
今週初めて練習開始から終了までグランドにいることができた。ものごとは考え方次第で、「やっと（指導）できる」と考えるよりも、１日でも（指導）できることに感謝せねばなるまい。約１週間ぶりの顧問を含めた全員練習であったが、男子の下校時間５時３０分よりもはるかに前の４時５０分ごろには、ボールを目で追うのがやっとのぐらいの明るさになってしまった。ここでも「もっと練習したいのに」とは考えず、日々練習できることに感謝し与えられた時間を有効に活用することを考えるべきであろう。春には「受験生」となる現高２には、帰宅時間が早まることをチャンスに変え、インハイ予選前の貯金作りをこの時期に進めていってほしい。受身に回らず主体的に行動することで、貴重な時間の使い方が勝利に結びついていく。
週末も同じだ。限られた時間を最大限有効に使おう。
2006/11/9 (Thu) 選手とともに
　３日間の学級別PTAが終わり、ようよく練習開始時間にグランドに顔を出すことができた。グランドの風、匂い、空気、選手と共有する時間、すべてが自分をとりもどす原点となる。あいにく、木曜定例会議の日で練習を指導することはできなかったが、次なる目標に向かう選手の顔を確認しただけでも今日１日の意義はあった。
　明日は会議もなく、グランドにいられる。大切な時間、大切に使おう。
2006/11/8 (Wed) リスタート
学級PTA最終日。２日間の高２の模試受験のため、今日から３学年まとまっての練習を再開した。今後の目標は、１月１３日から開幕する新人戦で、ベスト８入りを果たすことだ。年末年始の休みやスキー実習（修学旅行）など、日程をつめていくと意外と時間がないことがわかる。とくに、本校の学校行事でもあるスキー実習のおかげでコンディション作りには苦慮している。そのことも想定して準備を進めていかなければならない。日没は本当に早い。とにかく時間を有効に使って目標を達成しよう。
2006/11/7 (Tue) 初々しく
　学級別PTAの2日目。クラスの面談の合間にグランドをのぞく。今日からフレッシュな中3・高1のみの練習が再開されていた。来期の「新チーム」が２学年調和し、黙々と練習する姿が頼もしく思えた。しばしの間時間を忘れて指導に熱がこもる。進学校と評される滝において、自ら机に向かう生徒も多いが机に向かわされる生徒も少なくないのだと、こうした面談の際に改めて思うと、３次元の空間で自由に身体を操り、その競技の楽しみを体感すること、部活動の意義を改めて感じる。もちろん、部活にも苦労は耐えないが、自分の意志で決めたことを全うすることはたとえどんな苦労が待ち受けていようとそれはそれで真の意味で「自由」なのだ。
　急に冷え込んだグランドだが、自身の教師としての原点がここにはあり、この子どもたちを広い意味で勝たせてやりたいと熱い思いを抱く。初々しい「新チーム」の姿に、「さあ、再びチャレンジしよう」という思いが強くなった。
2006/11/6 (Mon) 後悔役に立たず
　3日間の大会日程が終了し一夜明けた。高校2年生は受験できなかった模試のため、下校時間まで模試を受けた。学園は中高6学年で秋の学級懇談会が始まり、3日間続く。模試は明日まで続くため、明日は中3高1のみの練習で本格的な練習再開は明後日からになりそうだ。
　現役時代や顧問になりたての頃は勝利への執着心が人一倍強い性格だっただけに、負けた翌日は本当につらかった。前日悔しくて悔しくて寝れないこともあったからだ。しかし、幾多の経験を経るとその思いも少し変わった。試合後に涙を流す選手の顔は、僕に「選手の方がもっと辛い思いをしている」を諭すに十分なものであったからだ。そのエネルギーを次に向けていけばよい。滝学園の名物英語教師に教えていただいた言葉に「後悔役に立たず」がある。たしかに後悔は役には立たない。負けは力がなかったのだと謙虚に受け止めるには勇気もいる。その上でその先を目指せばよい。前を向いていくことも勇気。終わったことをくよくよせず、次なる目標に向けての力を蓄えよ。
2006/11/5 (Sun) たくさんの教材
準決勝
滝１３（６−６、７−８）１４津島東

前半は２点リードする展開で試合が進む。お互い攻め手をかきながらロースコアゲームとなり、６−６で折り返す。
後半も1・２点リードする展開であったが、残り10分をすぎ滝退場の劣勢時に追い付けれる。残り3分で滝ポストシュートチャンスがキーパーの顔面に当たり退場。すぐさま、プッシングの退場でコートプレーヤーが4名となり万事休す。相手に難なく決勝点をあげられ、4連覇の夢が潰えた。

3位決定戦
滝１９（１１−１１、８−６）１７一宮南

前半は準々決勝、準決勝と同じもつれてスタート。相手に先制を許し2点差を追う展開であったが、前半残り間際においつき、同点で折り返す。
後半は1･2点の攻防で滝が先制したが、15分過ぎに追いつかれる。残り3分で４５カットインで勝ち越し。1点差で最終局面をむかえる。接戦も3試合目で精神的にも慣れてきたのか、ボールへの執着を見せ、駄目押し点で勝利を確実にした。

　言い訳は絶対にしたくない。大会前日の主将の怪我もチーム力のうちだろう。怪我に対する危機管理意識は、今後の大会での調整において顧問も含めてチーム全体がもっと神経を使わねばならない。そのことを部員全員が認識したことだと思う。その点に関しては顧問の責任が重いことは重々承知している。このようなことを2度と起こさないようチーム全体で取り組んでいこう。
　収穫は何といっても接戦を3試合経験できたことだ。そしてそのうち2試合をものにした。のちの財産になるであろう。思い出すだけで胃が痛くなるような試合であったが、こういう修羅場を乗り越えてこそ、自分の自信になっていく。ただ、トーナメント戦は負けたら当然優勝できない。この経験は、勝つための教訓でなければならない。

　多くの教材を提供してくれた今大会。しっかり復習し、次の大会にいかそう。次は正月明けの県大会だ。最終目標である｢県ベスト4」にいたるには新人戦で2日目（ベスト8の試合）を経験することが大切だ。じっくり自力をつけて次なる目標をめざそう。
2006/11/4 (Sat) この結果をどう受け止める。前しか見ないが正解
滝１７（８−８，６−６、延長１−１，２−１）１６木曽川

薄氷の勝利を手に入れ何とかベスト４に残った。県大会出場権も獲得した。思いもよらぬ苦戦で選手たちも疲れているであろう。しかし、勝ちは勝ちである。一番いけないのは自信を失うことだ。高校生の勝負は「流れ」や「気持ち」など目に見えない要素も多いのである。明日からの準決勝・決勝は自分たちの「流れ」や「気持ち」を持ってすれば尾張を制することも可能なのだ。あきらめるのは簡単だ。最後の最後まで勝利に執着していくこと。絶対に絶対にあきらめてはならない。後ろを振り返って後悔している場合ではない。前だけ向いて優勝をめざそう。
2006/11/3 (Fri) すべてを受け入れる
２回戦
滝２９（１４−８、１５−７）１５西春

何が起ころうと動じないゆるぎない心を持とう。今こそ、チーム一丸となってまとまるときだ。つくづく思うのだが、世の中に不必要なものは何一つとしてない。どんな逆境も、それにはなんらしかの意味があるものだ。僕には、今の状況は、もう一度チームワークの大切さに選手に伝えなさいという天の声だと受け止めている。
後を振り替えている暇はない。前だけ向いて突き進もう。最後の最後まで可能性のある限り粘りに粘って優勝カップをもぎ取るのだ。
2006/11/2 (Thu) 大会前日
　大会前には多くは語らない。やるべきことはやってきた。平常心で大会に臨もう。
2006/11/1 (Wed) 悩み苦しめ考えろそこから成長する。イチローの言葉より
ここ数日の練習で精神面の重要性を痛感している。先日テレビで楽天野村監督の「考える野球をしろ！そのためには悩み苦しめ！そこから成長は生まれる」という言葉が頭に残っていた。今朝の朝刊にイチローの記事が載っていた。大打者でもわれわれと同様に悩み苦しんでいる。時にはメンタル面から調子を崩したこともあるそうだ。以下、引用。それを乗り越えられる選手に成長していこう。

　「精神的なものから技術的な問題が出ていました。技術から問題が始まっていたなら、それは直すことができます。でも（８月は）完全にメンタルなところからきていました。その場合、結果を出す以外方法はありません。５年やっても、その苦しみを超越していく技術や強さは生まれていなかった。昨年まで２００安打を５年続けたことが今年でゼロになるかもしれない。そんな恐怖を感じてしまったんです。２００安打できないことを考えると、普通に呼吸しているのにリズムが合わない。そんなこともありました。
−１８０本目から１９０本目までが一番苦しかったと話した。
　２００に近づくと、これがもしできなかったら、というふうに考えてしまう。僕にとって「できるかもしれない」という気持ちが「やらなくてはいけない」に変わるのが残り試合で最低１本ずつ打っていけば２００本に届く日なんです。でも実際、１本ずつしか打てない日が続いて不安になってしまった。
−それでも来季、再び２００安打を目指す。
　その苦しみは２００の可能性が続く限りなくならないでしょう。僕としては味わいたくないけれど、ずっと続いてほしいとも思っています。
−個人目標を口にすることで「自分だけがよければいいのか」と誤解されることがある。
チームに貢献するためには、まず自分の成績を残さないと。「チームのために」と言いながら成績が残せないなら、結局貢献していることにならないでしょう。」（中日新聞１１月１日）
2006/10/31 (Tue) 気持ちの持ち方次第
平日練習があと３日、学校で練習できる。練習当初は少しペースに乗れない場面も見られたが、ふとしたきっかけでムードが変わり、好プレーが出るようになった。点数による呪縛から解き放たれるには、何より点数を取ることが一番のようだ。すべては気持ちの持ち方次第。劣勢も優勢も関係なく自分のプレーをしていくことだ。人間にはあせりや不安は必ずある。それに押し負けるか、跳ね除けるか、そこで自分の度量が計られる。常に前向きに考えて明日の練習を考えよう。優勝できなかったらどうしようとか負けたらどうしようとか、今はまったく考えなくてよい。今、目の前の試合のことだけ、もっと言えば、目の前のプレーだけ考えればよい。
2006/10/30 (Mon) リズム
大会前で練習時間は無限にほしいが、今日（月曜日）は練習を休みにしている。新チームに入ってから、ほとんど例外なく実施されている。大会まで本当に残りわずかになってきた。心はいたって冷静だ。準備はできている。しっかりした生活リズムで、大会を迎えたい。無理は禁物。平常どおりの練習を明日からしていこう。気負う必要はない。普段通りの生活を続けていこう。
2006/10/29 (Sun) できなかったことをできるようにする
スポーツの意義の一つに「できなかったことをできるようにする」ことがある。技術的なこともそうだが、届かない目標を立て届くようにすることもそうであろう。試合が始まれば勝ちたいという思いは両チームが持っており、大会に入れば優勝できるのはわずかに１チームである。ほとんどのことは自分の思い通りにならない。試合の流れの中では、チームの思い通りのスコアになれば理想的だが、相手がある以上劣勢の局面も当然ある。流れが悪いときもある。いかに辛抱し耐え、自分たちのプレーをするか。その積み重ねが大きな目標達成につながる。思い通りにならないときに自分を見失わない。逆に劣勢のときこそ、冷静に戦局をみつめ、次の一手を考えるほどの心の余裕がほしい。現チームの課題はおそらくそういったところであろう。優勝する力は存分にある。あとはそれを優勢でも劣勢でも試合で出すだけだ。これまでの人生を振り返り、今この試合（大会）の意義を再認識しよう。できなかったことをそのまま終わらすな。できるようにするのだ。
2006/10/28 (Sat) 緻密さ、繊細さ
　集団競技は、個人の能力があれば勝てるというものではない。もちろん高い個人能力は必要だが、有機的に組織がまとまらなければ、チームとしての目標を見失うこともある。ただ、パワフルなだけ、足が速いだけではだめで、パワーを制御したやわらかさやタイミングも必要なのである。足が速い選手がその足の速さに物を言わせてボールの行方も見ぬままスタートを切れば、1次的に味方は5人の状況で守らなければならなくなる。自分の思い込みによるひとりよがりのプレーもチームに悪影響を与えることもある。プレーに緻密さ正確さを追求しよう。そのためには何が必要か。今できることは仲間とこれまで以上にコミュニケーションを図ること。そして、意志疎通を図ること、仲間を信頼すること。思いやりの心をもつこと。技術論ももちろん必要だ。根性論や精神論も勝つために必要であるならば、自分たちで魂を奮い立たせて勝ちをもぎ取れ。あと1週間。全身全霊を勝利に捧げよう。
2006/10/27 (Fri) 自信を固めるチームを固める
　平日の練習も残りわずかとなった。土日をはさみ来週の4日間でいよいよ決戦のときが来る。日常の生活の中で、戦う魂を高めていく。夏の大会では2度準優勝に輝いた。その自信を、プレーに結び付けていく。50名近いグランドでの練習もさまになってきた。これだけ多くのチームメイトがいれば、無敵になれる。絶対に優勝できる力がわれわれにはある。来週の今日から始まる新人戦。チーム力を固め、そしてそれを自信に変えていこう。
2006/10/26 (Thu) 信じる力
　木曜日の定例会議の日。中高別々の定期考査の日程のためしばらく会議はなかったため、久しぶりの顧問不在、選手のみの練習であった。4時にグランドに顔を見せると1年生がまっすぐなラインを引き準備を整えていた。中学生は一斉清掃のため、少し遅れて参加するが、すぐに全員が集まり、練習をはじめた。会議終了後下校時間の5時30分少し前にグランドに行くと、1年生が再び、グランド整備のトンボ引きをし、選手の大半は時間通り練習を終え着替えに取り掛かっていた。中３生が20名入り、かつ大会前の最終調整でこんな練習もしたい、チームのここを強化したいと、思いはいつも膨らむ。選手を信じそれを力に変えていきたい。
　平日の練習は時間との戦い。そして、顧問の不在の中では自分たちでチームの統制を図るためのリーダーシップ育成の時間と捉え、積極的な練習をしていこう。
2006/10/25 (Wed) 練習も真剣勝負だ！
　分かれていた中高のテスト期間も終了し今日から中学3年生も合流して50名近くの大練習が再開した。秋晴れの中、全員が一緒に汗を流した。
　１つのことを全うすることは、視野を狭めることとは違う。1つのことをやりぬくことは、知らなかった仲間や自分の姿を知り、むしろ社会に出たときに必要な多くの力を得ることになると確信している。そのため、練習では、自分自身も妥協しないことに決めている。選手のみんなにも当然中３生から高２生まで、初心者から経験者まで自分のできる範囲の全力を求めている。練習のための練習を「道場剣道」という。僕たちの目指すハンドボールは「道場ハンド」ではない。竹刀ではなく「真剣」を使うハンドボールだ。自分の眠っている力を最大限発揮できるよう日々真剣勝負なのだ。
2006/10/24 (Tue) スピードの中での連携
　天気予報は雨であったが、午後から太陽が出てグランドは少し抜かるみはあるものの練習できる環境にあった。練習時間はわずかしかない。今日の1日の練習は本当にありがたいものである。日も暮れるのも早く西日も厳しい第4グランドの影響で、ボールが見えなくなるのも早い。選手のスピードも上がっており、連携ミスが少し気になった。言い訳は禁物。勝利のための練習を粛々と進めていくしかない。少しでも早く練習が始められるように協力して実りのある練習を心がけよう。
2006/10/23 (Mon) 限界の先に何かがある
　今日は月曜、練習休みの日。選手のみんなはしっかり休養できたであろうか。教師はテスト明けの成績処理やさまざまな会議など、時間に追われる。自分には、毎日何があっても必ずやると決めていることがある。この日記を書くこともその１つかもしれない。自分の思い通りに時間が使える日はよいのだが、社会や組織の中で生きていく以上、自由に使える時間はそうそうはない。その中でも工夫し時には辛抱しながら自分自身に課した課題を克服していこうとしている。自分が限界だと感じたその先にきっと自分を成長させる何かがあると信じている。決して無理をしろといっているのではない。それだけの強い意志がことをなすには必要だと思うのである。部活や受験や職業観など、共通することは多い。ピンチさえもチャンスに変える強固な意志を互いに持とう。
2006/10/22 (Sun) 持続力
公式戦では、試合中何が起こるかわからない。突然発生する怪我などは予測することができない。試合の目的は勝利を収めること。怪我の介抱などもやさしさだが、気持ちを続け仲間のために勝利を収めることもやさしさだ。２年前の総体準々決勝、司令塔が試合中捻挫した。その日に行われた準決勝では、代わりに出た下級生選手の踏ん張りにより薄氷の勝利を収め、尾張２連覇につなげたこともあった。試合中、最大９点差を逆転したこともある。どんな試合も最後の最後まであきらめないこと。不測の事態にもいい意味での気持ちの切り替えをして勝利をもぎ取ろう。大会まで２週間をきった。
2006/10/21 (Sat) 勝利の味
　今日は日本リーグ稲沢大会の運営手伝いで稲沢市総合体育館にいった。新人加盟に自力をつけた地元豊田合成が、豊田自動車に勝利。地元の高校生や大学生を中心に５００人以上がつめかけ、体育館が大いに沸いた。試合後にある選手の胴上げもあり、勝利の喜びをチーム全員で体感していたようであった。
　試合後、中村スポーツセンターに東海学生１・２部入れ替え戦の観戦に。２部の２チームが１部チームを破り、２チームとも１部昇格を果たした。この試合で引退する４年生の涙は、４年間の思いがこもったものであろう。スポーツ推薦のない大学では自分の意志のみで自分を追い込まねばならない。高みを目指す高邁な精神は必ずや次の人生の舞台で生きてくる。
　勝つことによってしか味わえない勝利の味。新人戦ではどんな味がするのか、よくかんで味わってみよう。
2006/10/20 (Fri) うれしい知らせ
　怪我で長期戦列を離脱していた選手が、完全ではないが復帰することとなった。完治ではないので無理はできないが、うれしい知らせだ。試合は試合に出るものだけがするわけではない。全員の力を結集して戦う。その力は大きければ大きいほど強いものになるであろう。
　今日は曇り空で、日の沈むのも早く感じた。練習時間もいつも以上に短かった。しかし、充実感はあった。1日1日が本当に貴重なものに感じる。こういう時間を過ごせることに感謝しよう。
2006/10/19 (Thu) 生きている時間
　今日から日常の生活が戻った。改めて思うのは平日の練習時間の少なさだ。正味１時間ほどしか練習できない。しかし、嘆いてばかりはいられない。先輩たちも同じ環境の下で栄冠をつかんできたのだ。
　短い練習時間のなかで、大会までの日程もせまってくる。８月の大会から２ヶ月近くたちそれなりに練習もつんできた。しかし、これからの時間をおろそかにすれば、栄冠を勝ち取ることはできなくなるであろう。反対に短時間でも集中して実りある練習をすれば、悲願の優勝に手が届くであろう。まさに、生き物のように生きている時間のなかで生きる（自分の存在証明を感じる）実感がわくすばらしい時（time)だ。生かすも殺すも自分次第。迫り来る緊張感も自分の味方につけられるよう、大きな器を用意しよう。
2006/10/18 (Wed) 夢がある。
　第３回定期考査が終了した。たまたま同時に本日尾張の組合せが決まった。いよいよ新人戦までのカウントダウンが始まった。大会までは待ったなし。限られた時間の中でベストな状態を作り上げていかなければならない。
　具体的な目標や目的はチーム結成当時に掲げた。それがこのチームの約束事だ。それを広い意味での「夢」としよう。夢は志すもの。志を示すことによって自身にプライドが生まれる。プライドとは誇り。誇りとは自信。時には自らを律する自制心ともなる。高い理想を持つ人間は人を欺（あざむ）いたりはしない。ましてや自分を欺くことはない。
　夢を確認しよう。われわれには夢がある。
2006/10/17 (Tue) 鏡の法則
「私たちの人生の現実は、私たちの心の中を映し出す鏡である。」心の中で不満ばかり抱いていると、その心映し出すようにますます不満を言いたくなるような出来事が現実におきてくる。逆に、心の中でいつも感謝していると、さらに感謝したくなるような出来事が起きてくる。書店で売れている『鏡の法則』（野口嘉則著総合法令出版）を読んだ。子どものいじめを悩んでいた４１歳の主婦がカウンセラーの助言で、「軽蔑」「許せない」夫と父に、勇気を持って謝罪し、「尊敬」し「ゆるす」ことで、子どものいじめがなくなったという内容であった。ものには必ず「原因」があって「結果」がある。他者への恨みやねたみ、軽蔑などは自分に自分の子孫に跳ね返ってくるということであろう。
高校生の選手にとって、親へ感謝の気持ちを表すのは、恥ずかしさと自立しかけの自尊心が邪魔をして素直にはできない時期ではないかとも思う。しかし決戦の前、大切な受験の前、人生最大の勇気を持って一言言ってみてはどうか。

明日から練習再開。決戦まで残り時間も少ない。相手にも自分にも負けられない決戦が近づく。
2006/10/16 (Mon) 社会のための勉強
　テスト終了まであとわずか。これからの追い込みが人生を分けるといっても過言ではない。受験勉強は毎日がテスト週間のようなもの、1･2年生現役部員はそのことを想定して、それに耐ええる精神力と体力を養わねばならない。そして、その勉強で身につけた知性は社会のために役立てねばならない。
　本田技研がアメリカ･ミシガン州の環境保護庁の試験場で”シビックCVCC”の排ガステストに世界で初めて合格し、マスキー法をクリアした翌年、社長の本土宗一郎は社長の座を退いた。そのあいさつで語った言葉はNHKのプロジェクトXでも紹介された有名な言葉である。「CVCC開発に関して、私はビック3に並ぶ絶好のチャンスだといった。その時、若い人たちから、自分は会社のためにやっているのではない、社会のためにやっているのだ、と反発された。いつの間にか、私の発想は、企業本意にたったものになってしまっている。若いということは、何というすばらしいことか。みんながどんどん育ってきている。」
　ハンド部の生徒にも自分の本意を勉強を超えた、社会のリーダーたる責任と気概をもって勉強を心がけて欲しい。
　
2006/10/15 (Sun) イメージ
　江戸時代の禅僧、鈴木正三の言葉に「たとい雨降、雪降ともおもしろかるべし。童心の時には雪遊びをせしものと思い出すべし。」がある。悪天候を嘆かず、それさえもおもしろがろうよ。子どもの頃にははしゃいでいたではないかという意である。
　ラグビー元日本代表監督の平尾誠二氏は、幼い頃人前で話すことが苦手で、発表の日、親に仮病を使って学校を休もうか葛藤している中で、人前で話す自分をイメージし、自分を見つめるもう一人の自分に気づいたという。その「もう一人の自分」が絶対に落とせないようなタフでハードな試合のもっとも緊迫した場面で自分とチームを冷静に見つめ、勝利に導いたことが多くあったという。スケートの清水宏保選手も１６１ｃｍという小さな体をものとも思わず、徹底したイメージトレーニングで世界のトップにたったことは有名である。指導者が選手にすべてをかぶせる「イメージ」ではなく、選手自らが描き出す「イメージ」は大きな困難を乗り越える大きな力になるであろう。
　重い課題や困難もそれを乗り越えた自分をイメージに浮かべよう。テストのイメージ、そのあとの練習のイメージ、新人戦優勝のイメージ。成功の可能性はあがるであろう。
2006/10/14 (Sat) 勝敗の分かれ目
　現代社会の授業で選挙区制の特徴についての説明をすることがある。大選挙区制は、国民の意見を反映することができるが、小党乱立と成り政局が不安定となる。一方、１選挙区から１名しか当選できない小選挙区は、大政党有利になり、得票割合以上に１位の政党が議席を占め、政権交代を実現させやすい。試合の流れも「小選挙区」に似ている。拮抗している力を持っていても「勝負の別れ目」を理解し、その瞬間に力を発揮すれば実力以上の点差がつき勝利を手中に収めることができる。
　勝敗の別れ目は、ピンチとチャンスの分かれ目であることが多い。ノーマークシュート（チャンス）をはずしたことによって起こるピンチや、相手速攻ボール（ピンチ）をカットしての逆速攻（チャンス）など、チャンスの中にピンチが潜んでいたり、ピンチの影でまっているチャンスがある。その機会を見極めることができるのは、胃液が出るほどのタイトなゲームを経験すること、そしてどんなときにも冷静にそれを見極める知性や理性、チャンスをつかみとる意志と負けたくないという執念であろう。
　テスト週間においては、知性や理性、意志、執念など「勉強」に置き換えてトライしよう。テスト週間終了まであと４日。新人戦優勝までの戦いはすでに始まっている。
2006/10/13 (Fri) フェアネス（公正さ）
　文武両道というがスポーツをすれば頭がよくなるという意味ではない。しかし、スポーツが現代にもとめられる知性を育てることは間違いがない。
　中日新聞夕刊に「今を生きる知性　真剣勝負が養う」スポーツライター藤島大氏の記事が目に留まった。今年に入ってから世間を騒がせた不正事件は枚挙に暇がない。スケート協会やドーピング事件などスポーツ界にも蔓延している。フェアネス（公正さ）が欠けている、基準がずれてきているからであろう。その基準を正し身に付けるのがスポーツであると思う。以下記事から引用。
　「記者：スポーツで体得できることはどのように生きていくんでしょうか？藤島：スポーツにおけるフェアネス（公正さ）は丸刈りにしたり、やたら礼儀正しいことではない。混合されやすいけれど、スポーツマンが別にさわやかである必要はないんです。真剣勝負の中で、汚いことをするとどうしてもつまらなくなる。教室でずるいことをしても、うまく立ち回れるけど、友達と野球をやっているときにずるをすれば途端にゲームがしらける。フェアネスとはそういうことです。合法か合法ではない基準で、最低限踏みとどまれるか。最近は合法か、非合法かだけで線引きされていて、怖いですね。やっていることが合法であっても「この人は汚い」とか、法律だけでない部分で判断するのに、スポーツの経験は必ず生きてきます。」
2006/10/12 (Thu) マイナスからOも成長
　定期考査初日。選手のみんなのできはいかに？これから始まるテスト１週間。多くの知識を蓄えるとともに、勝負の勘も磨いていってほしい。
　数日前から自宅のパソコンの調子が悪く、今日は時間をかけて整備にとりかかった。日進月歩で進むパソコン業界においても「モッタイナイ」（ワンガリ・マータイ氏）精神が働き、捨てられずにいる。生来の文系人間で機械のほうはまるでダメだが、説明書片手になれない手つきで修理した。ほぼ１日費やしたといってもいいほどの時間を使い、ようやくインターネットに接続することができた。その瞬間は少し充実感を味わった。
　年齢とともに体力も衰え、趣味の範囲でやる自身のハンドの試合も思うようにシュートが決まらなくなった。気休めに足腰でも鍛えようとわずかな距離だがジョギングをして臨んだところ、すこし点もとれるようになった。
　７０点から９０点も成長だが、０点から３０点も成長だ。マイナスからの挽回も立派な成長だろう。初日のテストでつまずいた人もまだ４日ある。成功した人もまだ４日ある。
2006/10/11 (Wed) 自発的内発的意志
　今日は午前中で授業が終わり、明日からの試験に備える。努力という過程を結果に変えるのはスポーツもテストも同じだ。結果至上主義ではいけないが、真剣勝負という意味で結果にこだわって集中して試験にトライして欲しい。
　強いチームは、強い個で形成される。組織力だけで勝つこともないことはないが、強い個があれば、組織の壁を越えることが可能となる。では強い個はどうすればできるか。練習して個人技術を磨くことであるが、その練習する意志を導き出すのは選手一人一人の人間性である。自分の心の底から勝ちたいという無条件で内発的で自発的意志があれば、いかなる困難も乗り越えていくことができるであろう。勉強に取り組む姿勢も同じと考える。明日からの試験。出題者の先生との戦いととらえ真剣に勝負してみてはどうか。
2006/10/10 (Tue) 感動は実体験が一番
　中日ドラゴンズがセ・リーグで優勝した。落合監督の涙に胸が詰まった視聴者も多かったのではないだろうか。スポーツは感動を与える。今夏の甲子園が注目を集めたのも球史に残る死闘に「感動」したからではないだろうか。その喜びは本当に素晴らしいものであると思う。
　それをあえて否定するつもりは毛頭ない。しかし、あえて一言言うならば、自分でその感動体験をしてみよう、ということだ。テレビを見て感動する。映画を見て涙を流す。これは素晴らしいことであると思う。そこに自分の実体験、感動体験があれば、選手や作者の思いを汲み取り、より味わい深く人生を送ることができるようになるであろう。みずみずしい感性を輝かせるのは、自分自身が汗を流し涙を流した経験である。
　日本シリーズで喜ぶためには、目の前の課題(テスト)で充実体験しておこう。
2006/10/9(Mon) 受けいれることの先の感謝
　三連休の最終日。県内のチームのホームページを閲覧すると、新人戦に向けての最後の追い込みの練習試合の様子が伝わってくる。一足早くテスト週間に入った我がチーム。あせらず、心を落ち着けてやるべきことに取り組んでいるであろうか。
　人生を歩んでいくと自分では受け入れがたいショックな出来事が起こることもある。病気や事故、子どもの不登校、試合では絶対に負けてはならない試合で負けてしまうことなどであろうか。1969年、キューブラー・ロス女史の発表した『死ぬ瞬間』では、受け入れがたい死を受け入れるまでを５つの段階があるとした。
〈第１段階〉否認と隔離
予期しない衝撃的なニュースをきかされたとき、そのショックをまともに受けないために、まず否認がおこる。

〈第２段階〉怒り
死という現実を認めざるえなくなると、次に怒りや恨みがこれに取って代わるようになる。「なぜ俺だけこんな目に会わなくてはならないのだ！」
この怒りが八つ当りとなって看護婦に向けられ、そのためまわりの人間はよけいに患者を避けるようになる。

〈第３段階〉取引
次に人は神や仏に対して、自分がどうしたら延命できるか取引し始める。例えば「もう財産はいりませんから命だけを与えてください」云々。

〈第４段階〉抑うつ
以上の段階をへて、それらが無駄であることを知って患者はうつ状態におちいる。病気が進行し、衰弱が進んで、無力感が深刻となる。それとともに、この世との別れを覚悟するために、他人から癒されることのない絶対的な悲しみを経験しなければならない。

〈第５段階〉受容
次は患者は、来たるべき自分の終えんを静かに見詰めることのできる受容の段階に入る。「長い旅の前の最後の休息」のときが来たかのようである。このときの静かな境地をデカセクシス」と呼ぶ。

子育てにおわれる妻が愛読している『子育てハッピーアドバイス��』（明橋大二著　一万年堂出版）を拝読すると、目に留まる文章が心を動かした。
以下引用。

「<第６段階>感謝
子どもが不登校になった意味、子どもが非行に走った意味を、みんなで徹底的に考えていくと、その先で必ず、人間にとって、大切なものは何か、という問いに突き当たります。『まず親が変わらなければ』と努力するうち、子どもの苦しさは、実は、親自身の苦しさであったことに、気づきます。そこまで考え抜いたところに、『感謝』という、大きな幸せが待っているのです。(中略）しかし，不登校の親の会などに行くと、必ず一人か二人は、子どもへの感謝を口にする親がいるのに驚かされます。ですから、不幸は決して絶対的な不幸ではなく、どんな場合でも、幸せに転じ変わる可能性を持っている、ということです。もう取り返しのつかない末期ガンにかかってさえ、その病気に感謝して『この病気のおかげで、こんなに大切なことを知らされた」と、手を合わせて逝った人を私は幾人も知っています。」

味わい深い「感謝の気持ち」。勉強ができることにハンドボールができることに感謝。


　
2006/10/8 (Sun) 仲間に支えられる＝「人」
　三連休の中日。中学の管内大会の結果が気になるが、今日は高２・高３は模試を実施し、連休とは思えない学園の風景であった。体育館では中学管内大会の剣道の会場校となっているようで、多くの中学生、顧問の先生の姿をみかけた。
　自分もそうであったように青年は学校で多くのことを学ぶ。特に知識だけでなく、けんかしたり高めあったりしながら仲間の尊さや規範意識など社会で生きていく力を身につけていたような気がする。学校という社会の中で、切磋琢磨しながら個性は生まれてくる。金八語録ではないが、人は支え合って生きている。ハンドボール部員も今日は７人が希望者模試に参加した。この先、勉強もつらいことも多々あるだろう。厳しい受験勉強に立ち向かうためには、仲間の力も必要不可欠だ。ハンドボールでのチームワークはもとより、日常生活でもチームワークを大切にしよう。
2006/10/7 (Sat) ハンドボール愛
　定期考査期間中の土曜日。滝学園の土曜講座の日だ。中学は秋の管内大会があるため、今回の定期考査のみ中高でテストの日程が異なる。中学２代目の試合が気になるが、自分の講座のため、応援にいけず大変申し訳ない思いでいる。明日も大会は続くが、高校生は模試が実施されるため、テスト監督をしながらの応援になりそうだ。TAKI　HANDBALL　TEAMの一員である彼らにも勝利の女神が微笑むよう心から祈っている。

愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。
愛は自慢せず、高ぶらない。礼を失せず、
自分の利益を求めず、いらだたず、ねたみを抱かない。
不義を喜ばず、事実を喜ぶ。
すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。
（コリントの信徒への手紙１　第１３章）

この「愛」の前に｢ハンドボール」を加えてみてはどうだろう？
ハンドボールを愛する選手にすべてを忍び、信じ、望み、耐える力があるように。
2006/10/6 (Fri) 自分くらい　自分を知る
　マークトウェインの「トムソーヤの冒険」に示唆に富んだ逸話がある。いたずらの罰としてペンキ塗りを言いつけられたトム。しぶしぶ仕事をしているところに友人が現れ、仕事を言いつけられたトムを同情する。知恵を活かしたトムは｢こんなに面白いものを君にやらせるわけにはいかない。」と。駄目といわれるとやりたくなるのが心情。多くの友人が集まってきて、ペンキ塗りをとりあった。
　物事は考え方次第で仕事にも遊ぶにもなるし薬にも毒にもなる。勉強はつらい。自分も高校時代を振り返れば決して楽しいものではなかった。多くの道草や回り道をしながら勉強は自分のものと気づいたとき、学びたくて学びたくて仕方がなくなった。そして教師をしている。夏に久し振りに会った勉強嫌いの友達は今年からMBAを取得するため大学院に通っているという。
　自分で自分が分かるというのは思いのほか難しい。今でも自分は日々変化している。だからこそ、今、この時期に学問を通じてしっかりとした自分を見つめなおして欲しい。｢自分探し」は耳に心地よいがそれほど甘いものではない。自分を律する厳しさの中で形作られていくものだろう。一編の詩。

自分の感受性くらい　茨木のり子

ぱさぱさに乾いてゆく心を
人のせいにするな
自ら水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにするな
しなやかさを失ったのはどちらなかの

苛立つのを
近親のせいにするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮しのせいにするな
そもそもが　ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

明日は中学２代目の初陣。自分との戦いの中で栄光を勝ち取ることを切に願う。
2006/10/5 (Thu) 正精進
　仏教の教えの一つに八正道というものがある。煩悩から解き放たれた涅槃に境地に至るには正しい道を歩まねばならないと、「現代社会」の教科書にもある。その１つ正精進は｢正しい努力」という意味である。何でもハンドボールに結びつけるわけではないが、何ごとにおいても正しい努力を続けていけば、自ずと結果もでてくるものだと思う。勝負の世界では、正しい努力を行ったものが必ず勝つとは限らない。しかし、万人の思いとしては正しく努力した者に勝って欲しいと願っているし、それこそが普遍的な思いであろう。であるならば、我がチームも今は、正しい努力を行い、万人から勝つことを願われるチームにならねばならない。今、正しい努力とは目の前の勉強にほかならない。今日から始まったテスト週間。長い2週間だが、充実した時間をすごそう。正しい努力を怠らず。
2006/10/4 (Wed) 志
　中3生の高校クラブ本登録の日。中高一貫校ならではすばらしい制度だ。6年間を通じて切磋琢磨した仲間は一生の財産になるであろう。今日の登録では、中学創部メンバーがほぼ全員高校クラブに登録してくれた。うれしい限りだ。今後もこの中高一貫の体制の中で「全国」を本気で目指す志を持って戦っていきたい。
　高校生は今日が第3回定期考査前最後の練習であったが、昨日の助言を忠実に実行し、必死の形相で練習に取り組む選手がいた。尾張では負けたくないという思いとどこまで自分を伸ばせるかという高みへの欲求がプレーに表れていた。昨日の帰り際には、進んで部室の掃除に取り掛かっていた。たまたま監督の目に留まっただけかもしれない。本人も照れていたようだが、何らしかの心の変化があったのだと推察している。
　中３生19名1年生10名2年生19名。総勢48名の大所帯となった滝高校ハンドボール部。高い志を持って、自分を鍛えよう。
　勉強も自分を高める。高校生は、明日からは手段を変えて自分を高めていこう。
2006/10/3 (Tue) 理を大切に
　テスト週間まであと2日とせまった。今日から下校時間も5時30分となり、時間の大切さをしみじみと思う。明日からは少し意識して学校から少し離れたグランドまでの時間を短縮できるようみんなで協力して欲しい。
　尾張の予選までちょうど1ヶ月となった。尾張の頂点を目指す道のりは、夏の大会のシードの関係により、ある程度は読める。対戦相手、試合の日程なども想定できる。これまで3年間新人戦の優勝カップを他校に渡したことはない。優勝初年度こそ、無我夢中で前に進んでいったが、2年目以降は「どこまでやれば勝てるか」の方法を年々引継ぎ、頂点に立つことができた。勝ち方を知っているというのは、大きな武器になる。伝統校と呼ばれるチームには、その要素（理）が備わっている。どうしたら勝てるか、とともにどうしたら負けないかも分かってくる。その理をチームみんなで考えて会得することが大切だ。残り1ヶ月。勝つための理をチーム全員に浸透させよ。